フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

サザンのライブ

全国の民放FM53局で放送された「サザンオールスターズの30周年記念ライブ」。 深夜1時から90分にわたって放送されたわけですが、予想以上に聞けましたね。 余計なナレーションもトークも一切なし。 ただライブの時に演奏された曲が、いいバランスで…

夢伝説

局にスターダスト・レビューの根本要さんが来られるというので会いに行きました。 8/27に発売になったシングル「夢伝説」(キリン氷結CM曲)のキャンペーンで一日出ずっぱりなのだそうです。 「夢伝説」は、1984年に発売された彼らの5枚目のシングルですが、…

近況

しばらく放送業界の情報に接しなかったため、この1ヶ月間の業界紙を集めてさっと読んでみました。 コミュニティFM関連のニュースはあまりなかったのですが、「放送ジャーナル」の8/22に「コミュニティFM8/1付けで218局に」というのがありました。 その後、名…

金のない奴を仲間に入れるな・番外

前にも書いた比喩だが、コミュニティFMは小劇場みたいなものだ。 小劇場は面白い。 どれだけ辛くとも、お金を持ち出しても、小劇場は続けたい。 歌舞伎のように、タニマチがいるわけでもない小劇場。 自分の力で金をかせぎ、それを小劇場につぎ込む。 かくて…

金のない奴を仲間に入れるな・10

「金のない奴を仲間に入れるな」シリーズ、とりあえず今日で最終とさせていただきます。 コミュニティFMが、公的にその存在を認められ、そのための最低限の費用を地域で負担しようという話でない限り、「金のない奴を仲間に入れるな」は重要なキーワードだと…

金のない奴を仲間に入れるな・9

コミュニティFMでありがちな話をします。 開局前は、金は何とかなる、地域のためにFM局を核にして情報発信するのが目的だと言っていた方が、しばらくすると、制作費のカットや人員の削減などを言い始めます。 役に立たない人材はいらない、自分の番組は自…

金のない奴を仲間に入れるな・8

リッチ・コンテンツ、プア・コンテンツという概念はおわかりいただけますか? ラジオ番組で、リッチかプアかというのは、音声だけなので判別しにくいかもしれませんね。 テレビだと、スタジオの広さや装飾とか小道具、出演者の数でリッチかプアかはわかりま…

金のない奴を仲間に入れるな・7

私が放送局の社員だった頃と、今の局との違いに色々気づきます。 先日も書きましたが、レコード室にかける費用がまるで違います。 私の頃は、専属社員2人にアルバイトがいました。 今は、アルバイトのみです。 管理者はいても、他の業務と兼務で普段の作業は…

番外

最近、コミュニティFMの開局が増えているような気がします。 今年から来年にかけて、ひょっとしたら10内外のコミュニティFMが誕生するのではないでしょうか。 2011年の放送のデジタル化に伴い、電波に余裕ができるということもあり、検討をはじめた自治体も…

金のない奴を仲間に入れるな・6

もう皆さんおわかりだと思いますが、「金のない奴を仲間に入れるな」というのは、山田真哉さんの「食い逃げされてもバイトは雇うな」みたいなものです。 一つの考え方を提起しているわけで、「別に金のない奴を仲間に入れたっていいんじゃない」ということを…

金のない奴を仲間に入れるな・5

私が何度もこの欄でとりあげる映画「波の数だけ抱きしめて」ですが、ここに出てくる4人のミニFM関係者は、多分誰一人お金に困っていません。 ミニFMをクライアントに売ろうとする広告代理店マンも大手代理店の社員ですし、映画に出てくるクライアントも…

金のない奴を仲間に入れるな・4

ということで、今日から本質的な話に入ります。 ラジオというのは、相対的に安いメディアだと書きましたが、それゆえに制作費も潤沢にはありません。 バブル期などは、ハコ番組で制作費月額200万なんてこともありましたが、今ならその10分の1、月額20万なん…

金のない奴を仲間に入れるな・3

ラジオは、電波料と制作費を含めても、それほど高くないメディアではないかと思っています。 そりゃ、JFN38局ネットとなると、どうしても月額1000万円を越えるかもしれませんが、テレビよりははるかに安いのではないでしょうか。 ただ、クライアントが二…

金のない奴を仲間に入れるな・2

どれだけ面白い企画でも、金の裏づけがなければ維持できない、それがラジオだと書きました。 テレビは、面白ければ数字がとれる、数字がとれれば広告が売れる、番組が維持できるという構造があります。 言い換えれば、数字が取れない番組は、テレビにとって…

金のない奴を仲間に入れるな・1

さて、「金のない奴を仲間に入れるな」という話です。 あんまり生真面目に読まないで下さい、不快になるかもしれませんので。 JFN系「NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE」のことを先日、イノベーターと関連してとりあげました。 同番組は業界人の評判…

若者とラジオ・16

昨日は捨てゼリフのようなことを書いてしまった。 「金のない奴を仲間に入れるな、ということだ。能力がある人材なら別だが、ただラジオを少しぐらい作れるような貧乏人は相手にするなと言いたい。」 その前まで、某局の編成局長とワインを飲みながらラジオ…

若者とラジオ・15

若者をターゲットにするならイノベーター層(或いはアーリーアダプト層)を狙えと昨日書いた。 若者に迎合するのかというコメントをいただいたが、迎合するというのは、多分フォロワー層をターゲットにした場合のことだろう。 フォロワー層は、イノベーター…

若者とラジオ・14

ラジオの世界に若者をもう一度誘導するには、社会構造を更に変える力が必要になるのでは。 それが、ずっと「若者とラジオ」を書きつづけた私の根本認識だと思っていただいていい。 社会構造を変えるというのは、ある意味革命を起こすようなものである。 そん…

若者とラジオ・13

2008-08-02のこの欄で引用した次のフレーズは今も示唆的である。 「一つだけ関係者の方に忘れてほしくないのは、ラジオが直面している現在の問題は、ラジオ自身の問題というよりも社会的な構造に起因していると考えられ、直接的に問題に対処したとしても、解…

若者とラジオ・12

若者をターゲットにしたクライアントというとどんな分野があるだろう。 まずは、スポーツ関係。 ナイキとかアディダスとか美津濃とか、諸々のスポーツショップ、エクササイズ施設などもそうだろう。 ラジオへの出稿はどれぐらいあるだろうか。 あっても少額…

若者とラジオ・11

「若者に支持されるラジオ、それは真摯に若者と向き合うことを忘れない制作者たちによってのみ実現される。」と昨日書いた。 若者は日々行動規範を求めている。 その行動規範を求める相手を準拠集団(reference group)と呼ぶ。 ラジオは、ある時には準拠集…

若者とラジオ・10

若者が聞くラジオ、その一つのキーワードが「音楽」みたいなことを昨日言った。 曲をかけるなら、若者のニーズに合わせて選曲すべき、送り手側の思惑で音楽をかけるのは要注意だという気もする。 若者は、大人の本音を見透かしている。 何故、今この曲がかか…

若者とラジオ・9

アルマ・コーガンの「ポケット・トランジスター」という曲をご存知だろうか。 原題を「Just Couldn't Resist Her With Her Pocket Transistor」という。 直訳すると、「トランジスターラジオを持っているあの子を拒むことなんかできないよ〜」という感じか。…

若者とラジオ・番外

若者とラジオについてのシリーズを始めてから、若い人にラジオをどう思うかと聞くことが多くなりました。 一番多い回答は「何とも思わない」でした。 ラジオを放送する側になることに興味を持っても、聞く側には興味がないようです。 情報を発信する手段を持…

休みますをお知らせします

午後8時です。 皆さんのコメント、いつもありがとうございます。 毎回参考にさせていただいています。 若者とラジオの話は、ある意味私の周りの状況の説明みたいなものになっていますが、何となく説明しておかないと先に進めないような気がしています。 もう…

若者とラジオ・8

2008-07-01と21の二回、私は「グーグルに勝つ広告モデル〜マスメディアは必要か」(岡本一郎著 光文社新書)のラジオに言及した部分をとりあげた。 この中で、筆者はラジオ業界が選ぶべきソリューションについて言及されているのだが、最後に次のような警句…

若者とラジオ・7

今の若者はラジオを聞かない。 それは、どうやら否定できないようである。 理由を若者に聞くと、「ラジオはかったるい。」という反応が返って来る。 ネガティブな印象しか持っていないというか、ラジオが話題の中心になることもないし、ラジオの話を持ち出す…