フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

東京新聞記事(8/31)より

8/31の東京新聞の記事。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012083102000133.html
「コミュニティーFM 不安解消へ手探り 災害時、地域情報を発信」
真っ当な内容だが、気になる点も多かった。

地域に密着した細やかな情報を発信できるコミュニティーFMが脚光を浴びており、災害の時にリスナーの役に立とうと苦心している。悩みの種は、受信エリアが狭いことなどからくる経営の苦しさ。
コミュニティFMはよく、「受信エリアが狭いから売上が伸びない」と不満を語る。
しかし、受信エリアが狭いということで今の状況を語れるだろうか。


エリアが広ければ、売上が伸びるなんて私は思えない。
例えば、愛知県にあった外国語放送。
エリアは、FM愛知ZIP-FMより広かったはず。
なのに、業績不振でついに廃局。
エリア関係ない、結局コンテンツで支持を得られなかったにつきる。
これは、東京のinterFM、大阪のcocolo、福岡のLoveFMも同じ。
エリアは県域局よりも広い。
政府も、そうすれば外国語放送によるディスアドバンテージも何とかなるのではと判断した。
結果、エリアを広げても関係ないとわかったのではないか。


エリアが広いといえば、ラジオNIKKEI
私の世代には日本短波放送と言ったほうがしっくり行くが、この放送、サービスエリアは極端にいえば全世界だ。
最近はradikoによって、全国のPCやスマホで聞けるようになった。
でも、売上が伸びているかといえば、よく放送が維持できているなと感心するぐらいだ。


衛星を使ったモバホ!は既にない。
全国、どこへ行っても、とりわけ車で高速道路をどこまで走っても受信できると喧伝していた。
エリアが広くなっても、支持されなければ売上なんか伸びない。


コミュニティFMは、災害時に有能だという意見は理解できる。
だが、平常時には誰が聞く?
エリアを広げれば、早い話県域放送なみになれば、経営は楽になると思っているのかもしれないが、ほとんどの局は月々の経費に見合う収入は得られないだろう。
コミュニティFMだから、これで済んでいると思ったほうが正解だ。
今はラジオに広告費を使うクライアントは減る一方である。
そんなシュリンクしている業界に新たに進出しようなんて、ありえないと思うのだがコミュニティFM関係者はそう思わないのだろうか。


「受信エリアが狭いから経営が苦しい」なんて言い訳、そろそろやめたほうがいい。
元々、商業放送として自立できるなんて疑問視されていたのだ。
それを、誰がそんな空気を作って行ったのかしらないが、地域のスポンサーをつければ利益は上がると思われ、多くの放送局に憧れていた人々をコミュニティFMの輪の中に巻き込んでいったのだ。
従来の商業放送ではない、地域の人々、地域共同体(自治体含む)に支えられるコミュニティFMと位置づけない限り、放送を維持できない。
業界人なら誰でもわかっていたことなのに、誰も口には出さなかった。
政府も同じだろう、電波の有効利用という観点から、経済界にばらまいたというのが真相だったのではないか。


最近では、V-high帯を利用したMOTTV。
あれ、どうする気?
全国津々浦々で受信できますよ、スマホさえあれば誰でもが簡単に見れますよ。
でも、今のところ、商売になりそうにないですね、本当、今後docomoさんは成算あるんですかね。


久しぶりに、コミュニティFM編に書き込みました。
皆さん、大変でしょうが、引き続き頑張ってくださいね。