フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

若者とラジオ・16

昨日は捨てゼリフのようなことを書いてしまった。
「金のない奴を仲間に入れるな、ということだ。能力がある人材なら別だが、ただラジオを少しぐらい作れるような貧乏人は相手にするなと言いたい。」
その前まで、某局の編成局長とワインを飲みながらラジオの現状を憂えていた為か、気分的に過激になっていたようだ。
とはいえ、今さら内容を変えたり、修正するのも何なので、「金のない奴を仲間に入れるな」話を続けたい。


その前にちょっと一言。
リスナーABCさんのコメント「問題なのは、そのような番組は、周囲の理解が得られ難い事、ブレークに時間がかかる事、失敗の可能性も大きい事でしょうか‥?」は、確かにその通りだと思った。
制作者側にイノベーターがいないというのは、多分放送局の制作環境が劣悪なため、そういった志向をもっていた人材がスピンアウトするからだろうと思う。
周囲の理解というか、上司の理解、会社の度量のなさが基因なのだが、昨今売上が落ち、赤字経営が常態化すればするほど、ますますイノベーターのモチベーションを阻害することが多くなるようだ。
「言っていることはわかるが(本当は本質的な理解はできていない)、今の状況ではできない。」などというエクスキューズを平気で言う上司もいるだろう。
それをどうやってどうやれば、利益が出てくるのか、それをまず提出すれば検討してみるなどと言いながら、出てきた資料をまともに読みもしない。
第一、イノベーターに精密な資料を要求する方がどうかしている。
イデア段階で、企画に介入できない上司など、ゴミである。
確かに、ブレークには時間がかかるし、失敗の可能性も大きい、しかし、それがやるに値すると判断できるのなら、とりあえずやらせてみるのが上司だろう。
サントリー創始者鳥井信治郎の「やってみなはれ」的精神がなければ、ラジオの活性化はない、それぐらいのことに気づかないのだろうか。
失敗しなければ成功などない、誰でもが知っていることなのに、実際にはそれを体現できるものがいかに少ないことか。


ということで、「金のない奴を仲間に入れるな」である。
これは上で言ったようなリーダーシップ論ではない。
言うならば、事業を成功させるための処世術みたいなものだ。
例えば、コミュニティFMを立ち上げ、これから事業的に成功させようと思う時にも覚えておいたほうがいいことだと思う。
私は、今まで色々とイノベーターだの、プロフェッショナルだの、マーケティングだのと言ってきたわけだが、そういう理屈以前の問題として、ぜひ、この「金のない奴を仲間に入れるな」という原則を語ってみたい。
ということで、ひとまず「若者とラジオ」のシリーズはお休み。
明日からは、もっと泥臭い話をしていくつもりだ。