フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ヤンタンの時代

「ヤンタンの時代」(渡邊一雄著 角川書店)を読んでいる。 大阪の毎日放送の看板番組「MBSヤングタウン」を作ってこられた渡邊氏によるラジオ番組のメイキング話とでも言おうか。 こういう本を読んでいるといつも思うのだが、人気番組とか成功した番組とい…

芸能界

最近コアな芸能界とのつきあいに忙殺されています。 どろどろ話が多いのですが、その中で浮き沈みする人たちに同情する日々とでも申しましょうか。 でも、私もプロデューサーとして避けて通れない分野なので、今日も業界人との打合せで時間を過ごしておりま…

やる気のない若者たち

養老孟司さんの「逆さメガネ」に、籠の中で飼われたネズミの話があった。 水と餌を十分に与えられているので、ほとんど動こうとせず、腹を上にして寝そべっているという。 で、養老さんは毎日会う学生の姿がこのネズミのように見えてしかたがないのだ、とい…

ブランド力

デザインの向こうにはブランドがある。 訴求力を持つデザインの連続がブランドを作るというべきか。 コミュニティFMだって、ブランドを作ることはできる。 ブランドとは、品質の保証であり、権威であり、看板である。 ラジオであるということだけで、ブラン…

visible

私が購読しているメールマガジンにこんなことが書かれていた。 visibleな商品はinvisible、invisibleな商品はvisibleな表現が必要だ。 そして、一番大事なことはデザインである、と。 ラジオはinvisibleな商品である。 それゆえこの説に従えば、visibleな表…

賑わいの演出・3

町おこしとか村おこしとかいう言葉があるが、早い話、どうやって地域に賑わいを演出できるかという問題なのだと思う。 賑わっていれば、誰も町おこしや村おこしなんて言うはずがない。 だから、ある明確な意図をもって賑わいを演出することが必要なのだ。 で…

賑わいの演出・2

ついでですから、大阪のラジオについても言及しておきます。 賑わいの演出に成功している局といえば、何といっても802でしょう。 開局時のステッカーキャンペーンは、実に目に見える形でリスナーに局名をアピールしました。 ヘビーローテーションにしても、…

賑わいの演出

東京にラジオ日本という放送局がある。 通称RF、前はラジオ関東と呼ばれていた。 昔はポップスのTOP40などの番組が人気で私もたまに聞いていたのだが、今は専ら演歌と巨人戦が目玉のラジオ局。 いわゆるオジサン路線をひた走っているのだが、如何せんどち…

実況アナ

ある人から、地方に実況アナが足りないから、育ててくれないかという相談があった。 確かに、従来のような大都市中心のスポーツが、地方都市をまきこんでコミュニティ化しているのだから、地方でのスポーツ実況アナが必要になってきたのはわかるような気がす…

逃げ込み世代

団塊の世代を、私は「逃げ込み世代」と思うようになった。 自分達が現業である間さえもってくれればいいという考え方が目につくのだ。 会社には、あまり未来はない。 だが、自分が働いている間は何とか持ちそうだ。 だから、急激な改革はせず、今のままで波…

落差

昨日指摘した放送業界に「オジサン」が多いのに比べ、IT業界は本当に若い人が多い。 二つの世界をうろうろしている私には、とりわけ目立って仕方がない。 IT業界は、守るべきものがないのか、考え方も柔軟だし変わり身も早い。 ダメで元々、失敗してもあ…

デジタルラジオ攻防戦

デジタルラジオ新会社の説明会があったので参加してきた。 TFM、TBS、LF、QRから参画されている方が説明をされる席におられたが、J-WAVEの方は誰もおられなかった。 一応資本参加されるようだが、一線を画しているという印象はぬぐえない。 様子見ということ…

DJ志望・2

ちなみに昨日ぼやいていた人は30代の前半。 ぼやかれていた若者は20代の前半である。 世代間の意識の差と言うのは仕事の世界で増幅されるような気がする。 私から見ると20代も30代もそれほど違いがあるようには思えないが、近接する世代には違いは歴…

DJ志望

タレント志望の若者たちに話し方を教えている人がぼやいていた。 とにかく、やる気が感じられないのだそうだ。 自分は何をやりたいのか、何が得意なのか、目標は何なのか、まるで自覚していない。 こちらが提供した物差しですべてを計ろうとしている。 何を…

さびしい人々

極論かもしれないが、私はラジオのターゲットはさびしい人々だと思っている。 心さびしいと思うから、ラジオを聞きたくなる。 勿論テレビでもインターネットでも「さびしさ」はまぎれるのだろうが、一番暖かくさびしさを包んでくれるのがラジオなのだと思う…

人気DJ

私のお気に入りDJに、東では坂上みきさん、西ではキヨピーこと谷口キヨコさんがいる。 二人とも多分京都出身だったと思うが、今は活動地域は東と西に分かれているようだ。 何がお気に入りか、二人ともテンポがとてもいい。 流すところは流し、押さえるところ…

デジタルラジオ延期?

10/31の日本経済新聞でデジタルラジオ来年4月スタートと喧伝されていたのに、今日の産経新聞には「デジタルラジオ開始に遅れ、早くとも来秋以降」の記事が。 多分そうだろうな、と思う。 日本経済新聞は本当に飛ばし記事が多い。 いったい、誰から取材してそ…

クリスマスイベント

今日は一日、クリスマスイベントの打合せに明け暮れた。 23日、24日の2日間、グループサウンズで一緒にクリスマスを祝おうという企画。 ブッキングのスタートが少し遅れたため、ミュージシャンの選定に苦労している。 そりゃ、クリスマスは書き入れ時なのだ…

音楽の力・5

つまり、私がラジオでよく聞いていた「急流」はモノラル録音だったのである。 多分、シングル盤で発売されていたものだろう。 当時のラジオ局は、音楽をかけるのはLPよりシングルの方が多かった。 LPがメインになるのは、FM局ができてからだ。(もちろんクラ…

音楽の力・4

「急流」のことは、ずっと気になっていた。 ある時、東京でヨーロッパ担当の東芝EMIの人に会い、そのことについて聞いてみた。 フランク・プウルセルの「急流」だけど、私の知っているのとどうも違うんです。 あの時、流行した「急流」はどこへ行ったんで…

音楽の力・3

さて、「急流」の話を書く。 まだ私が子供の頃、ラジオから流れてきたのがフランク・プウルセル楽団の「急流」だった。 (同曲は1955年のサンレモ音楽祭入賞曲) 「急流」というタイトルのわりには、ゆったりとした弦の調べで、さながら「わが祖国」の「モル…

音楽の力 2

飢餓感を与えられるラジオになれ、と先日書きました。 こういう感覚って、ドーパミンと関係あるのかもしれません。 いわゆる快という感情を起こさせる物質ですね。 音楽というのは、多分ドーパミンの生成を刺激する手段の一つなんでしょう。 だから、音楽と…

音楽の力

ある広告代理店から問い合わせがあった。 80年代にエフエム東京で流れていた「FMハートピア」に関する質問。 エンディングでナレーションのバックに流れていた曲は何だったでしょうかというリスナーからの疑問だった。 多分、CMに使われていた音楽だろうと…

若者はラジオに期待しない

ある旧知の作家の方と久しぶりに話をした。 その人は、ラジオの現状について意見を述べた後、「だいたい、今の若者はラジオに何も期待していないからね。そう思わない?」と私に聞いてきた。 そうか、若者はラジオに何も期待していないのか。 「私たちの時代…

専門局

アメリカのラジオは御承知のように極めてセグメント化されている。 クラシック専門局、ロック専門局、オールディーズ専門局、ジャズ専門局、カントリー専門局、そして一番人気のあるといわれるトークラジオ。 それぞれに階層化されたリスナーがいるようだ。 …

誤りの補正

コミュニティFMを地域情報の核にしようという呼びかけはあっても、実際問題なかなかそうはならない。 地域住民にコミュニティFMを聞かないといけないというインセンティブが現状では働かないからだろう。 スタッフの努力で情報を集め、何とか面白い番組を作…

いつのまにか

見わたせば 花ももみじもなかりけり 浦の苫屋の 秋のゆふぐれ 11月に入りました。 コミュニティFMの再免許も順調に行われているとか。 御同慶の至りです。 これから2010年にかけてどんな経営方針を立てるか、各局の鼎の軽重が問われる5年間となりそうです。…