フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

若者とラジオ・14

ラジオの世界に若者をもう一度誘導するには、社会構造を更に変える力が必要になるのでは。
それが、ずっと「若者とラジオ」を書きつづけた私の根本認識だと思っていただいていい。
社会構造を変えるというのは、ある意味革命を起こすようなものである。
そんなポテンシャルがラジオ業界に内在しているだろうか。
そういえば最近IT革命という言葉も聞かなくなった。
革命は成就すれば、それが体制になり、もはや革命でも何でもなくなる。
個人的には、IT革命はきわめて中途半端な形で日本に伝播したと思うが、今さらこれをひっくり返すこともないだろう。
IT反革命を起こしたがっている保守層は多いが、私はもはやそういう人たちに組することはない。
さて、話がどんどん抽象へ向ってしまった。
そんな話で終ってしまえば、ラジオをこれから制作していこう、コミュニティFMを使って自分を表現しようという人たちには愛想がなさすぎるかもしれない。
で、これからはあくまで私の勝手な仮説である。
単なる思い付き、勝手なデザインだと思いながらお読みいただきたい。
その1、ターゲットは若者イノベーター(*)層とする。
もちろん、アーリー・アダプター層をも意識するわけだが、フォロワー層はこの際対象から外す。
簡単に言ってしまったが、これを実践するのはなかなか大変だ。
JFN系列で流れている「NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE」などは、まあまあそれに近い。
ただし、こちらはターゲットは30代ということなので、それより10代は若くしないといけないが。
ここにはインテリジェンスがあり、同時代性が的確に表現されている。
スタッフは相当優秀というか、どこにでも存在するというわけではないのがネックだが。
コミュニティFMで、あの類の番組ができる可能性は低い。
作り手が、早い話、相当のイノベーターでなければもたないからだ。
しかし、一度番組の骨格ができてしまえば、番組はマルチコンテンツになることはご承知のとおりだ。
時代を語る言葉が的確であること、そして内容に社会性があり、指針になる要素があること。
若者をターゲットにするメディアが、こぞって話題にするような番組であること、またそのような構造を内包していることも大事だろう。
名人は名人を知る、ラジオの世界に再び若者を対象とした名人が生まれないといけない。
要は、そんなセンス、どれだけラジオの業界人が持っているか。
さて、この話、どこまで広がるか、とりあえずお楽しみにということで。


(*)イノベーター云々はとりあえず以下のサイトを参照してください。イノベーター理論について書いてあります。
http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my02/my0219.html
とりあえず、さわりの部分をアップしておきます。


イノベーター理論の分類の中で、イノベーターは少人数であり、重視するポイントが商品の新しさそのもので、商品のベネフィットにあまり注目していません。一方、アーリーアダプターは新しいベネフィットに注目していて、他の消費者への影響力が大きいことから、新しいベネフィットを自らのネットワークを通じて伝えてくれます。イノベーターとアーリーアダプターは合わせても市場全体の16%しかありません