フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

金のない奴を仲間に入れるな・4

ということで、今日から本質的な話に入ります。
ラジオというのは、相対的に安いメディアだと書きましたが、それゆえに制作費も潤沢にはありません。
バブル期などは、ハコ番組で制作費月額200万なんてこともありましたが、今ならその10分の1、月額20万なんて番組もざらにあります。
ローカル局コミュニティFM局となると、もっと少ないかもわかりません。
こうなると、番組制作は金との戦いです。
本や雑誌を買いたいと思っても、そう簡単には領収書が通らないかもしれませんし、CDをamazonで買うにしても結局自腹ということになりかねません。
いい番組を作りたいと思えば、これらは必要経費でしょうが、局的には「おまえぐらいの能力の奴だったら、何やっても一緒。そんな経費はムダだ。」と言うぐらいの気持かもしれません。
そこまでやりたければ自分の金でやれ、なんて思われたりすると、やる気も失せるというものです。
金がなければ、モチベーションが下がる、仕方のない現実でしょう。
しばらく放送業界の現場から離れていたので気づかなかったのですが、FMの基幹局ですら、最近はCDを買う予算が相当減額されています。
レコード会社が持ってくるサンプル盤を使えばいいじゃないか、そのために持ってくるんだからなんて言う管理者がいたりすると、何かせこいなあと思うのですが、確かにこの予算で必要なCDを購入するなんてムリというものです。
商売道具なのに、自前で用意せず、レコード会社の道具を借りるというのはどうなんでしょうね。
とにかく、金を使うテンションが低いのです。
タレントに金を使うな、ディレクターに金を使うな、構成作家なんか雇うな、ADなんか自分でやれ。
一部のコミュニティFMでは、せっかくボランティアがいるんだから、もっと活用しなさいなんてこともあるようです。
これでは、クリエイティブになれと言っても限界があります。
アーチストを考えればわかるのですが、ギターにしてもキーボードにしても、他人から借りて使っているなんてことはありえないでしょう。
できれば、みんな自前、スタジオだって、できれば自分専用がほしいと思っているに決まっています。
本当にクリエイティブなものを作ろうと思えば、可能な限り自由に使える自前のものが必要です。
また、結果的にそれが一番効率よく、また安上がりだったりするのです。
コミュニティFMの話に戻しますと、ボランティアを使えば使うほど、効率は落ち、利益が落ちるのではないでしょうか。
このあたり、私は客観的な指標を何ら持ち合わせていないので、断定するのは躊躇されますが、実際にボランティアに依存されている局はどうなのでしょうか。
この項、明日も続きます。