フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

自明のこと

放送局は、番組の制作担当者だけで成立するわけではない。 私がいたFM局は、制作に携われるのは社員の20〜30%。 後は総務だったり、営業だったり、技術だったり、事業担当だったりするわけだ。 つまり、まともな放送をするためには、番組を作るものば…

ハコものFM2

しかしねえ、私もそうだけど、コミュニティFMをわかっている人は、さんざん新しくできるコミュニティFMに警告を発しているわけだが、どうも結果的に無視されてしまう。 あげく、開局して同じような状況に陥り、同じような理由で能力なある人材をどんどん離反…

ハコものFM

無駄な象徴のように言われるハコもの行政。 建物ばかり立派で、中味はからっぽという施設、今や至る所にある。 とにかく建物を作るのに力と金が注ぎ込まれ、後は何とかなるとでもいいたげな状況である。 コミュニティFMにも、ちょっとそんなところがある。 …

設備は一流 技術は三流

コミュニティFMは得てして、「設備は一流 技術は三流」みたいな結果になる。 放送局はこうあるべしみたいなイメージに、実態がついていかないという現実があるからだろう。 設備に金をかけれるのに、どうして人に金をかけられないのか。 無理もない、これも…

顔は出しましょう

コミュニティFM、確かにあまり聞いてもらえないかもしれないが、それでもやることだけはやっておかないと。 ウェブサイトを持つのは当然のことだ。 もちろん、毎日更新するのが当たり前。 出演者全員がそのつもりで自分のページを更新するのだ。 できれば、…

コミュニティFMの立ち上げ

コミュニティFMの立ち上げには、幾度なく立ち会った。 皆さん、とても良いことをおっしゃっていた。 綺麗な日本語を取り戻します、最低限それだけはやりたいと言った人。 本当のラジオ局とはどういうものか、それを私はここで実現しますと言った人。 若者が…

聴取率

昨日のゲリラ戦略が何故いいのかという話をしよう。 正規軍というのは、すべてが整っている。 軍服はパリっとしているし、兵站も充分だし、予算だって違う。 これ見よがしに行進するゆえに、見るものにその価値を認識させるのだろう。 対して、ゲリラ軍。 服…

コミュニティFMの編成方針

昨日は、えらそうなことを書いてしまったが、ならばコミュニティFMの編成はどうあるべきなのかと問いつめられそう。 答はひとこと、<一概には言えない。> 誰に聞いてもらいたいのか、その地域にはどんなスポンサーニーズがあるのか、どんなコンテンツがあ…

放送局の編成

コミュニティFMを立ち上げようとする人達から、よく感じること。 放送局の編成について、トータルなイメージがないなあということ。 タイムテーブル自体は、平面的なマップとして理解していても、そこに時間と空間が加わるとどうなるかが実感できていない。 …

笑えないFM局の話

ある地方のFM局。 開局する時に、キー局の世話にはならないと豪語。 全部自主制作するという方針を出して、私もびっくり。 何か成算でもあるのだろうかと、固唾を飲んで見守ったが、しばらくすると局はトーンダウン。 どうも、FM局だったら、スポンサー…

笑えない放送局の話

2/17の話の続きである。 放送局は、電波割り当てを受ければ簡単に儲かるという考え方は今も根強い。 利権化し、政治家やフィクサーが裏で動いて、既得権者に認可が下りるというのが普通である。 認可さえ受ければ、後はどこかのネットワークに入って、キー局…

聞いている人を信じて

コミュニティFMなんか、誰も聞いていないなんて言われている。 番組を流していても何の手ごたえもないと嘆く作り手も多い。 ハガキもファックスもメールも、いつも同じ人がくれるだけ。 外に広がっているというイメージがまるでない。 これでもラジオって言…

コミュニティFMの営業戦略

コミュニティFMには、色んな人が色んなコメントをしている。 そんなコメントを見ながらよく思うのは、営業戦略への言及が少ないということだ。 番組はああ作れ、こう作れ、機材はこういうのを用意しろ、役所とのつきあい方はああだ、こうだ。 で、営業はどう…

スポンサーの身になって

コミュニティFMの課題は、なかなかスポンサーが見つからないことだ。 タイムテーブル持って、番組買って下さい、スポット買って下さいと言っても、一体どんな効果があるかわからないのだから、おいそれとは買ってくれないだろう。 何か、的確な資料、持って…

学校放送にはしないでね

前にも書いたと思うが、コミュニティFMを学校放送みたいにしないでほしいと思うのだ。 学校の人気の先生を出演させるのはいいが、規則規則でしばるような放送は聞いていて面白くない。 社会主義国家の放送が面白くない理由と同じである。 NHKの放送が、い…

コミュニティFMのキラーコンテンツ(3)

そういえば、日本テレビのBSデジタルが豪語していたことを思い出す。 うちは、他と違ってキラーコンテンツがある。 それは、巨人軍だ。 あれから何年経ったろう。巨人軍のどこがキラーコンテンツだ。 ファンは確かに多いが、無料のテレビだからこそ見てい…

コミュニティFMのキラーコンテンツ(2)

ラジオのキラーコンテンツって何だろうか。 日本ではやはり、パーソナリティ・ショー(トーク・ラジオ)が最強だろうか。 どこのAM局も、力を入れているのはこのジャンル。 午前・午後の時間帯は、全国津々浦々この手のパーソナリティが活躍しているようだ…

コミュニティFMのキラーコンテンツ

あんまり議論にならないが、コミュニティFMのキラーコンテンツは何だと思う? リスナーに聞いてほしいというコンテンツではなく、リスナーが聞きたくなるコンテンツでなければ勿論ダメだ。 聞いてほしい番組の典型というのは、官庁のお知らせの類だろう。 …

番組がつまらないのは、貴方がつまらないからだ

昨日、先輩の鋭い指摘を書いた。 このレトリック、色々と使えそう。 コミュニティFMがつまらないのは、結局、やっているスタッフがつまらないからだ。 会社の経営がうまくいかないのは、やっている経営者がうまくいくような人物ではないからだ。 この欄に…

いい番組は、努力の結果

番組を作るのは簡単かもしれない。 しかし、面白い番組、いい番組をつくるのは簡単ではない。 私がFM局に入って、最初に作った番組は覚えている。 単なる時間潰しのような番組だった。 タレント志望の男女を使って、フランソワーズ・アルディの歌の世界を…

ぐだぐだの番組

とにかく、コンテンツさえ持ち寄れば番組になるはずだと思っている人が意外と多い。 面白い話題を持っている人、そこそこ有名な人、地位のある人、金持。 集まれば、さぞ面白い番組になるだろう。 間に音楽挟めば、そんなに酷い番組にはなるまい。 で、構成…

アホでも経営ができる放送局

本当にアホが社長になれるかどうかはともかく、経済界の重鎮が昔、ある放送局の役員に言った言葉がこれ。 こんな奴でも経営できるんだから、放送局は楽だよねえ。 確かに、ついこの間まではそうだった。 地方局は、キー局から送られて来る番組を再送信してい…

制作会社

東京には、ラジオやテレビの制作会社が一杯あります。 放送局の下請けだけで、これまでそこそこの売上がありました。 このあたり、大企業の下請けと同じ構造。 大企業にぶら下がっておれば、中小企業のオヤジは安泰でした。 だが、バブルがはじけて以来、下…

原点はミニFM

ミニFMという、別に認可のいらない放送局がある。 電波が微弱な為、自由に出しても既存の電波を邪魔しないと見られている。 野球場とか競馬場などで、実況等に使われているのだが、ほとんどの人はあまり知らない。 コミュニティFMをこのミニFMと間違える…

あれだったらオレの方がうまい

人は自惚れと言うのか、自分を客観的に見れない定めなのか、人のやってるのを見て、簡単に「あれだったら、オレの方がうまい」と思ってしまうようだ。 歌手しかり、俳優しかり、放送ディレクターしかり。 アマチュアの世界で大人気なんて人も確かにいるが、…

ぜいたくなコミュニティFM

コミュニティFMの開局時、何故か大抵見事なまでの設備の整った放送局になっている。 誰が見ても放送局、どこからみても放送局イメージそのものだ。 しかし、いざ番組が始まると、とたんに人々は落胆する。 何だいこれ、これでも放送局かよ。 外から見ると…

一概には言えませんが

実際にコミュニティFMに関わっている人からみると、この欄で私が書いていることは一方的すぎると思われるかもしれない。 そんなFMもあるかもしれないが、うちは違うのだ、と。 確かに一概にこうだとコミFを決めつけるのも正しくないかもしれない。 しか…

FM局

今日は、私の古巣のFM局に行ってきた。 後輩の悩みなどを聞きながら、2時から7時まで、うだうだと私の話などをしてきた。 既存のFM局も金がないと言う話。 このままじゃ、やばいというような危機感がひしひしと感じられた。 いわんや、コミュニティF…

職人の世界

コミュニティFMの世界にも、必要なのは職人さん。 色んな連中がやってきて好き勝手なことをいい、それで中途半端な設計図ができあがるわけだが、職人はわかっている。 こんなんで家は立たない。 つまり、こんなプランで実際に放送なんか続かないことに気づ…