フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

若者とラジオ・12

若者をターゲットにしたクライアントというとどんな分野があるだろう。
まずは、スポーツ関係。
ナイキとかアディダスとか美津濃とか、諸々のスポーツショップ、エクササイズ施設などもそうだろう。
ラジオへの出稿はどれぐらいあるだろうか。
あっても少額、たいていはラジオを広告メディアとしては使わないという方針にみえる。
次に、飲料関係。
スポーツ飲料をはじめ、清涼飲料水、アミノ系飲料などが若者に人気がある。
ラジオでコマーシャルが流れているのをどれだけ聞いたことがあるだろうか。
そして、専門学校や予備校、私立の学校なども若者ターゲットだ。
昔は、デザイナー系とか美容系とか、PT番組でしょっちゅう流れていた。
私も営業時代、あるデザイナー専門学校を担当していたことがある。
その時、聞かされたメディアの選別のやり方は厳しかった。
生徒には、どのメディアが一番訴求力があったかを問い、それを次回の出稿の参考にしていた。
スポットの値上げ交渉に訪れても、「お宅とこの反応はこうこうだ、これでは値段を上げる話よりも出稿をやめる話をしないといけない。」などと脅されたものだ。
何しろ、クライアントは直のデータを持っている。
放送局には、それを反証できる材料は何もない。
「そういわないで続けてくださいよ。今度、ゴルフの招待コンペがあるので絶対に出てくださいね。」などとはぐらかすしか方法はなかった。
ま、それでも、私の時代はまだリスナーがそのまま出稿スポンサーの生徒になる率は今よりははるかに高かったような気がする。
今やラジオに出稿しても、応募しようという若者にリーチする可能性はきわめて低い。
もはや、勝負づけは一度済んでいるということのようだ。
よほど、個別のラジオ局が、独自の方法論による若者リスナーを持たない限り、ラジオは相手にしてもらえないと考えた方がいい。
前にも言ったが、若者はラジオを聞かないを前提に、広告代理店はクライアントに出稿計画を提案している。
違うというのなら、それを証明する材料をラジオは用意しないといけないだろう。
RABJが、今盛んにラジオのPR戦略を集約し、関係者への啓蒙を行っているが、若者とラジオの関係について積極的に検討しているようには見えない。
若者はラジオを聴かないという結論で業界が安定していると言うのなら、それはそれでよいのかもしれないが、どうなんだろう皆さんは。