フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

若者とラジオ・7

今の若者はラジオを聞かない。
それは、どうやら否定できないようである。
理由を若者に聞くと、「ラジオはかったるい。」という反応が返って来る。
ネガティブな印象しか持っていないというか、ラジオが話題の中心になることもないし、ラジオの話を持ち出すこと自体が「かっこ悪い」時代になっているようである。
個々人がラジオを聞くのは別にかまわないが、それを話題にするのはやめてくれということかもしれない。
ラジオ=ネガティブ、このイメージはちょっとやそっとでは壊れない。
ラジオ局が頑張ったところで、若者がそれを評価してポジティブイメージを持ってくれるのは難しいだろう。
できることは、ラジオがあまりラジオ、ラジオと言い過ぎないことだろう。
ラジオが何かを変える、それだけのポテンシャルはあるとは若者は思っていない。
ラジオが何を主張しようとしても、大体の勝負づけは終っている。
若者を投網で一挙に救おうとするのは、もうやめるしかないのだ。
昨日の続きになるが、広告代理店は若者をターゲットとしたメディアとしてはラジオを見限っている。
TFMにしても、J-WAVEにしても、かって若者タイムといわれた10時以降は明らかに売れ筋の時間帯ではなくなっている。
タイムのクライアントを見ても、ドコモとか江崎グリコとかロッテなどは入っているが、森永と明治とかスナック菓子の類の出稿は少ない。
「ただ友」で若者に訴求しているソフトバンクに至っては、ラジオには出稿しないと決めているとか。
若者を狙うなら、テレビとネットで十分と判断しているようだ。
FM局への出稿が殺到していたオーディオ業界は、もはや何の動きもなし。
テレビの世界でも同じようなことが起きていて、ついこの間までテレビで目だっていたパソコンのスポットも、低価格化とともに減少の一途だという。
オーディオもパソコンもネットで十分なのだろう。
その空いた隙間をラジオは埋めきれていない。
若者が興味をもっている商品層のクライアントに営業をかけても、「ラジオの番組やスポットは要りません。新しい企画を持ってきてください。」といわれるのがオチだ。


みんなが知っているラジオはradio1.0だった。
これからはradio2.0の時代、そして、これがそのradio2.0だ!


多分、これぐらいのインパクトのあるプレゼンテーションは必要だろう。
radio1.0は買わないけど、radio2.0なら検討してみようかなとクライアントに思わせないといけない。
radio2.0って何だ?
何かは知らない、しかし、そのインパクトは多分、Web2.0に匹敵するだろう。
radio1.0はかったるいし、かっこ悪い。
でもradio2.0は、確かに違うと若者にイメージ付ける戦略というか。
もちろん、その作業、ラジオ業界には荷が重いかもしれない。
なにしろ、代理店におんぶにだっこの業界である。
やはり、ここは大手の広告代理店に登場してもらうしかない。
とにかく、中味はなくとも、ガワだけはラジオ業界に主張してもらいたい。
広告代理店へのアテンションとして、radio2.0の提起を。
失笑?
ま、それも仕方ないかな。