フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

賑わいの演出

東京にラジオ日本という放送局がある。
通称RF、前はラジオ関東と呼ばれていた。
昔はポップスのTOP40などの番組が人気で私もたまに聞いていたのだが、今は専ら演歌と巨人戦が目玉のラジオ局。
いわゆるオジサン路線をひた走っているのだが、如何せんどちらも年々人気下降の一途。
おかげで、ほとんど話題にもならない局の一つである。
やはり、演歌と巨人戦ではもはや<華>が演出できなくなっているのだろう。
華のない局をとりあげる媒体は数少ない。
前にも書いたと思うが、マスコミが話題にしてくれるのは<賑わい>なのである。
例えば、FM東京。
スペイン坂スタジオでの公開放送にビッグなゲストが登場という記事の多いこと。
やはり渋谷という若者の街に、話題の人をブッキングすることでTFMがいかに賑わっているかの演出に成功しているのだ。
例えば、J-WAVE.
今や、日本一話題のスポット、六本木ヒルズにある放送局として、セレブなステーションとしてのイメージが高まっている。
働いているスタッフは何かと大変だが、J-WAVEの賑わいは六本木ヒルズにあるというだけで、十分業界に伝わるのだ。
TBSラジオ
こちらは、楽天の問題もあり話題にことかかない。
「アクセス」という人気番組、土曜日の永六輔さんの番組など、私が興味をもって聞いている番組も多い。
ニッポン放送
ホリエモン騒動もあったが、基本的にお祭り放送局のイメージは今も強い。
毎日がイベントというコンセプトに乗って、業界が一番頼りにするラジオ局である。
ということで、以上の4つのラジオ局は賑わいの演出がとてもうまいと私は思う。
聴取率もだいたいこの4局の争いというところだろうか。
問題は文化放送
数字的には健闘しているのだが、もう一つ華がない。
場所が四谷の裏手という地味な場所にあるのも損している。
今度、大門(浜松町)のところに移転するらしいが、それでも場所的には派手とはいえない。
賑わいの演出においては、どうしても遅れをとっているというイメージだ。
後は、FMではインターFMFMヨコハマbay-FMNACK5などがあるが、露出的にはイマイチ。
賑わいが肌で感じられるようなラジオにすれば、マスコミはもっと取り上げてくれると思うのだが。
ということで、ラジオはテレビと違って、何もしなければとても地味なメディアである。
自分達が日々「俺達はここにいる!」と主張しなければ、そのメッセージはなかなか届きにくい。
ほっといても、取り上げてくれるだろうというスタンスでは、もはやラジオ局にマスコミは目を向けてはくれない。
これはコミュニティFMも構造的に同じである。
賑わいの演出、それにどれだけ精進しているか、成功した局と行き詰まっている局の差は、そんなところにもあるのではないかと私は思っている。