フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

デジタルラジオは普及しない?

リスナーABCさんがとりあげておられた『どうせ、デジタルラジオなんか普及しないよ』という意見について、少し考えてみました。
デジタルラジオは普及するか?に答えるのはなかなか難しいですね。
元々、なぜアナログラジオを残すのかについて、確たる理由がないというのも原因かもしれません。
一応、災害時にはアナログラジオが今のところ一番簡便で、電力も食わないという理由があげられていますが、これからどうなるのかよくわからないというのが私の意見です。
確かに、アナログ波だと電界の強いところでは水道の蛇口をひねるだけで放送が聞けるなんて都市伝説もありましたから、確かに簡便なメディアであることは確かかもしれませんが。(私が新入社員のころ、技術部の先輩によく言われました。私自身は水道から放送を聞いたことは一度もありませんが。)
デジタルラジオが普及するかどうかは、ひとえに電波行政がどうなるかにかかっているでしょう。
テレビだって、アナアナ変換の費用とか、地方局の費用を国が面倒みるという話があるから地上波のデジタル化が進んでいるのです。
国が金を出さないと、デジタルラジオなんか普及しないよというのなら、そのとおりでしょうね。
アナログ放送でリスナーは十分だし、ラジオ局側もそれでよしとしているのですから。
じゃあ、今くりひろげられているデジタルラジオ放送って、何なのかという疑問が生まれるでしょう。
モアチャンネルといっても、もうリスナーはおなか一杯だよ、インターネットラジオだってあるんだしという声も聞こえてきそうです。
モアチャンネルなんていらない=デジタルラジオなんていらないという不幸な構造になっています。
一体ラジオがデジタルになったからといって、新しいどんなサービスが生まれるというのでしょう。
ニーズのないサービスしか、今のラジオ業界は考えつかないとしか思えないのです。
J-WAVEが提唱した、ハイブリッド放送なんて私にとってはまだましなサービスだと思います。
デジタルもアナログ放送もどちらも聞けるのですから。
またインターネットラジオも、携帯でほぼ無料で聞けるようになったら、それはそれで聞く機会も増えるかもしれません。
しかし、さまざまな既得権者の思惑がうずまいて、一筋縄には行かないという印象が私にはぬぐえません。
デジタルラジオは普及するか?
その答は未だ霧の中です。