フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

デジラジ再び

さて、しばらくオジサンの主張を書いてきたわけですが、正直あまり反論が来なかったので拍子抜けです。
暴論と思われてもいい、思い切って言いたいことを書こうと決心したのですが、結果的に大したことも言っていなかったのかもしれません。
若者は、今どこに自分の未来を仮託しているのだろうという疑問は残ったままです。
むきになって反論するより、とにかく損しない方法を今の時代から得ていこうと思っているのでしょうか。
そのうち誰かが選択肢を提示してくれる。
その中から、一番得なものを選べばよいと思っているのかもしれません。
変に自分の意志を鮮明にすると、社会から潰される可能性が大きくなると判断しているのかも。
ネットの世界で日々起きていることを見ていると、そんな感想を持ってしまいます。
イジメの構造が若者の精神マトリックスに色濃く反映しているとでも申しましょうか。
ま、こういった議論は本ブログの趣旨とかけ離れるので、これぐらいにしておきたいと思います。


放送の業界誌「放送界」(マスコミ研究会発行)新年特集号に「新春鼎談・新産業としての3セグデジタルラジオ」という特集がありました。
TFMの後藤会長とニュービジネスフォーラムのキーパーソン、杉山・宝珠山両氏による3セグデジタルラジオの可能性をさぐった鼎談です。
デジラジにどんなビジネスモデルを描かれるのか、楽しみにして読んだのですが、一般論というか理想論ばかりで、あまり参考になりませんでした。
その中で、唯一後藤会長がこういうことを言っておられました。
「デジタルをきっかけに新しいプロファイリングをいかに売りにむすびつけるかを考えないと。」
イギリスのデジタルラジオが、マーケティングデータを駆使して、この放送を聞いている人はこういう生活をしている、こういう車に乗っているというプロファイリングを商売に結び付けているのに驚いたという体験も語られていました。
ラジオはますますパーソナルメディアになり、あのラジオを聞く人はこういう属性を持った人だということが明確になる、それが商売に結びつくと考えておられるのかもしれません。
ラジオがどこまでプロファイリングを前提としたパーソナルメディアになるかが勝負ということもできるでしょう。
デイリーレポートが出せないラジオが、よりテンポラリーなユーザー属性を提示できるようになれば、インターネットにシフトしつつある広告費を再び呼び戻すことができるようになるのではないか。
聞かれないラジオは淘汰され、より聞かれるラジオに変わっていく、当たり前といえば当たり前の競争社会の原理がやっとラジオ業界にも適用されてくるのではと思います。
真の実力が問われる時代が来た、コミュニティFMもまた然りではないでしょうか。