フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

代理店

放送業界人にとって、広告代理店というのは不即不離の仲である。
コミュニティFMとなると、その取引額の規模ではビジネスにならないのであまり縁はないかもしれないが、広域局にとっては、広告代理店なしでは商売にならないといえる。
なにしろ、クライアントからの直接の出稿は歓迎しないという放送局も多いのだ。
何故歓迎しないかについては先輩の話によると、直扱いだと売掛金の回収がリスキーだからと言う。
代理店からは保証金も預かっているし、支払も短いサイトで確実なのだとか。
だから、放送局には常に現金があり、それゆえ資金繰りも楽だし、貸し倒れの発生もほとんどないということになる。
だから、放送局にとって優良な広告代理店と付き合っている間は、経営者の苦労がほとんどないというのが実態だ。
そこで、業界人はこういう。
放送局の社長なんて、アホでもできる、と。
スポンサーは代理店が持ってきてくれる。
マーケティングは、代理店が勝手にやってくれる。
売上は、現金で毎月定期的に振り込んでくれる。
早い話、商売の過度な苦労など全く必要がないのである。
確かに、放送局から商売のやり方を学ぼうと思っても、結局何も得られないなんてことになるわけだ。
コミュニティFMの悲劇は、広告代理店の協力が得られないからということにつきるのかもしれない。
高い給料で放送局の経験者を雇うコミュニティFMも多いと聞くが、彼らが営業の仕方を思ったほど知らないというのも、そのあたりに理由があるような気がする。
雇うならラジオを売ったことのある広告代理店経験者の方がずっと役に立つと私は思う。
放送局の経験者が万能ではないことは、付き合ったことがある人は誰でもすぐにわかるはずなのだが。