フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

適正価格(その10)

sparkさんがお書きのように先ほど「auAndroid端末とケータイの一部機種で、全国民放52局のFMラジオ放送を、放送エリアに制限されることなく聴けるストリーミングサービス"LISMO WAVE"が26日にスタート」という発表があった。
ツイッターでも、色々と話題になっている。
5月まで無料、6月から315円とか。
本当に人気が出るようになれば、全国各局の聴取実態が数字として明らかになるだろうし、キー局とローカル局も対等の競争が始まることになるが、さて、全国のFM局はどこまで覚悟しているのやら。(各局の人気序列が毎日のように発表されるかもしれないのに。)
コミュニティFMも含めて(できればAMも)提供してもらえるようになれば面白いだろうと、第三者としては思わないでもない。
ところで、全国エリアにならない理由として強調されていた「実質的な放送エリアに沿った対象地域内での配信を前提として権利者や広告主から合意を得ているからである」(ウィキペディア)というのはどうなったのだろう、auさんが何とかしてくれたのだろうか。
少し前にKISS-FMの横山社長のツイート「放送業界には大きな波が襲いかかっています。それは放送業界が放送業界を放送業界として捉えている限り逃れることはできません。」というのもあった。
ラジオ業界、コンテンツ争いはついにサービスエリアを越え始めたというところか。


さて適正価格の続きを書く。
昨日、私はオークションという構図の話を持ち出した。
例えば、コミュニティFMがスポット単価1000円と書いて、オークションにかけたとする。
多分、それだけでは誰も買わないだろう。
中味もわからないし、それがどれだけ魅力的な商品なのかもわからない。
適正価格もへったくれもない。
で、コミュニティFM側としては、誰が見ても1000円以上の価値があると思われるようなものに自分たちが提示したものを脚色しないといけない。
脚色力というか演出力というか、まずそれがなければなかなか値をつけてもらえない。
スポットいくら、タイムいくらという値段設定だけでは多分限界があろう。
コミュニティFMの商品とは、この時間にこういう番組で、こういうクライアントの方にこういうサービスができて、聴いている人はこれだけおられて、その人達はこういう人達で、で、実際提供してもらうとこんなメリットがクライアントの方に還元できて・・・みたいな。
それを前提に、まず例えば1万円スタートで、これだけの値をつけてもらえれば即決でとなれば、ネットユーザーなども面白がるかもしれないが・・。
ま、オークションに参加してくれる人が複数いればという話。
実は、私は作る側にいるだけでなく、クライアントとして出稿する立場にもいるのだが、コミュニティFMをスポットいくらタイムいくらで購入する気持ちはほとんどない。
私が望んでいることにどれだけ応えてくれるか、例えば、私のすることに出演するDJさんが興味を示してくれて、色々手伝ったりしてくれるなら、予算の中からこれだけをコミュニティFM側に払うというのも今まであった。
とにかく、やってくださったことへの見返りとしての出稿というのは大いにありだ。
ブランドを買うのではない。
何というか、絆を買うというのだろうか。
コンテンツを買うというところまでは今のところ行かない。
この話、長くなるので、また次回。