フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

NHKスペシャル

昨日のNHKスペシャルメイドインジャパンの命運」は興味深かった。
ウェブサイトの解説を少し引用する。


世界最強のブランドと言われた“メイド・イン・ジャパン”が、出口を求めて必死にもがいている。いま日本の製造業が直面している世界の地殻変動、それは、猛スピードで技術が陳腐化し、製品の差別化が難しく、しかも製品の寿命が超短命に陥っていることだ。メイド・イン・ジャパンの代名詞だったテレビ業界では、特にその傾向は顕著で、どんなに高度で精密な薄型テレビを作り出しても瞬く間に韓国台湾などアジア勢の猛追を受ける。少しでも安いモノをと考える消費者にとって、ライバルがある程度の技術力を持てば、日本製品の優位性は一気に崩れるのだ。


こうした中、いま一度日本国内工場の存在意義を問う、「生き残りをかけた実験」が始まっている。東芝ではコストを度外視した超高機能テレビを作り技術力を極めようとする試みが佳境を迎えた。
JVCケンウッドでは、自社生産にこだわらず、技術を中国メーカーに譲って製品を作らせ、そのライセンス料を企業収入にしていこうという動きも見られる。
昨年のCEATEC JAPAN 2009で、確かに「CELL REGZA」の名前で大々的なデモンストレーションが行われていた。
「CELL」というメディアプロセッサが高機能なテレビジョンをコントロールするというもので、その価格はおよそ100万円。
8チャンネル分の映像が24時間録画できるとあったが、今あるテレビ番組を将来的にすべて集積させることができるというもののようだ。
他のメーカーが3Dを喧伝していたのに比べ、東芝だけが唯一「CELL REGZA」という初めて聞くブランド名を告知していたのでよく覚えている。
NHKスペシャルを見て、初めてあの時の違和感がとれたような気がする。
とはいえ、その時はまだまだバグだらけで、会場でもしばしばデモ映像がフリーズしていたのを知った。
私も似た経験があるので、一緒にハラハラしながら見させてもらった次第。


さて、後者のJVCはラジオをテレビで見ることができるというボックスを登場させていた。
中国(台湾だったと思うが)のメーカーがそれを見て、これにはこんな可能性が、あんな発展性がと賞賛、商談が成立したとあった。
技術を開発し、それのライセンシーを中国資本と共有することによって利益を出すというビジネスモデルなのだろう。
そういう時代になったのだと納得するしかなかった。
なお、ラジオをテレビで見るという素材にTFMの3セグ放送が使われていた。
このあたり、TFMの活躍ぶりは評価するしかない。
中国メーカーの方は、「これは広告媒体に使える」みたいなことを言っておられた。
デジタルサイネージに、ラジオがついているという認識かもしれない。
テレビにラジオが付属していない日本ではピンと来ないのかもしれないが、ちょっと視点を変えてみるとビジネスチャンスもあるかもしれない。
キャリアとコンテンツの分離、多分そういうソリューションにそって、これからの放送業界は動いていくのではという気がますますしてきた。


なお、NHKスペシャルは明日の深夜0時45分から再放送されるようなので、興味のある方は是非。