フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

IPサイマルラジオ

twitterで知った中村伊知哉さんのブログで、IPサイマルラジオについて語っておられます。
現状を的確に把握されているので、長いですが引用させていただきます。
http://ichiyanakamura.blogspot.com/2010/01/ip.html
■Net IPサイマルラジオ


ラジオ離れが止まりません。十代では接触率わずか6.6%(2009年ビデオリサーチ)。ラジオ広告費も1991年の2400億円をピークに減少、2008年には1550億円まで落ち込んでいます。他方、インターネットやモバイルの拡大には目覚ましいものがあります。都市部では高層建築、モーターなどの雑音源の増加によって聴取環境も悪化しています。ラジオ局はインターネットの活用には慎重でした。しかしもう動かざるを得ません。
 「IPサイマルラジオ」。地上波ラジオを放送と同時にインターネットで配信するものです。まず動いたのは在阪のラジオ局。朝日放送毎日放送大阪放送関西インターメディアFM802FM大阪。前大阪大学総長の宮原先生とぼくが理事に就き、電通が事務局を務める会を形成、2008年4月からIPv6マルチキャストによる配信実験を大阪の1000モニターに対して行いました。
 ラジオ受信機を持つ若者のほうがレアな存在となった状況で、ラジオ局にとっては、パソコンがラジオ受信機になり、リーチが拡大します。聴取状況を正確に把握できるので、ラジオの媒体価値指標が確立できるという面もあります。番組連動バナーを活用してクーポンや通販と結びつけるといった付加価値も見込めます。実際に調査してみたところ、PCでもラジオを聴けて、しかも音声がクリア。改めてラジオのコンテンツの魅力を評価する声も挙がるなど、リスナーの評判は上々。
 そこで今度はいよいよ在京のラジオ局も参加し、在京・在阪による本格的な「IPサイマルラジオ協議会」を作って、2010年3月から試験配信、9月からの実用化を目指すこととなりました。新たに参加するのは、TBSラジオ&コミュニケーションズ、文化放送ニッポン放送エフエム東京J-WAVE、エフエムインターウェーヴ、日経ラジオ社の各社。ぼくは引き続き理事を務めます。


 今回の実験の最大の目的は、都市部の難聴取を解消すること。
 そして、そのため、以下のようなシステムを組みます。
・ユーザー登録などが不要な環境の提供
MacでもWindowsでも特別なソフトなしに聞こえるFlash方式での配信
・同時アクセス2万を確保するサーバ
・配信エリアは放送エリアに準ずる地域
・配信のURLは「radiko.jp」。地域別に関東、関西、その他の3種類のトップページを設ける
https://www.radiko.jp/


 放送のIP化については、著作権の処理がネックになるという話をよく聞きます。しかし本件については、事務局の電通をはじめ関係者が真摯な協議を行い、放送側も著作権関連団体側も理解を示しながら実験にこぎつけようとしています。独自コンテンツでエリア制限なしという通常のインターネットとは異なり、通常のラジオ放送をそのまま同時に実質的な放送エリアに配信するものなので、協力しやすいという事情もあるでしょう。
 アメリカではサイマルキャストのネットラジオが普及し、近頃AMもFMもリーチが増加しているとのこと。2009年度はラジオ広告費が増加すると予想されています。イギリスでも成人の3分の1がネットを通じてラジオを聴いているそうです。また、PCに加え、ブラックベリーiPhoneGoogleアンドロイド携帯などが急速に普及、ラジオを聴きながら楽曲を購入するといったサービスも次々と登場しています。
 そういう点では日本はまだまだということかもしれませんが、動き出したのは事実。これからどう動いていくか。注目です。
ラジオのネット化は、予想以上に急速に進んでいくかもしれません。


なお、先日iphoneアプリにtwitter画面が搭載されたそうです。
Twitter 投稿機能登載! さらに、聴取履歴も追加されてます。是非アップデートおよびダウンロードを!!」(フライトシステムさんのツイッターより)
ラジオを楽しむアプリがこれからもIT業界から追加されていくような気がします。
私も何か考えていければいいなと思っている次第。