フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

WIN-WIN・2

2009-10-29の「WIN-WIN」が、ニュースサイトに取り上げられてブログのアクセスが増えています。
CDショップがマージンを下げられて四苦八苦していることに敏感に反応いただいているのでしょう。
ただ気になるのは音楽CDは再販価格制度に守られていることです。
それゆえ、旧来は大手のCDショップの安売りを規制することで、町の小規模なレコード店を守るという大義名分が掲げられてきました。
しかし、身内ともいうべき卸商からマージンをカットされるというのはどうなのでしょうか。
再販制度の趣旨を歪めていませんか。
考えれば、再販制度に守られているところは同様の問題を抱えているような気がします。
出版の世界でも、町の書店はペイできず次々に店を畳んで行きました。
新聞の再販制度も同じでしょう、
大規模な販売店が安売りをすることによって、小規模な販売店を淘汰し寡占化するのを防ぐというのが再販制度を維持する理屈でした。
しかし、そんな制度があっても淘汰はこれらの業界で進んでおります。
CDは売れない。
書籍は売れない。
新聞を購読しない所帯が増加中。
全体として衰退する、つまりパイが小さくなる中では、再販制度で維持できるものには限界があるということでしょう。
その一つがマージンカット(卸値のアップ)という現実です。
再販制度にはWIN-WINの精神がまだあったと思われますが、自分達が生き残るためにはもはやWIN-WINなどかまっておられないのだと思います。


ところで今日の文化通信(放送の業界紙)に次のような見出しが躍っていました。
「テレ東中間決算/連結売上12・5%減の522億も大幅増益に」
何だか変な話です。
12.5%減というと、前期は597億です。
597億−522億=75億も売上が減っているのです。
それなのに大幅増益とはどういうカラクリがあるのでしょう。
今、放送業界で行われていることは制作費の大幅カットだと前に書きました。
制作費の20%〜30%カットを制作会社に通告しているという話は日常茶飯事です。
それが呑めないなら、発注自体をやめると言われれば、抵抗する術は制作会社側にはありません。
一将功なりて万骨枯る
WIN-WINを忘れた世界に未来はあるのでしょうか。