フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

RABJ補足

昨日RABJから来たメルマガについて書きましたが、内容があいまいな部分もあったので補足しておきます。
なお、細かいデータは業界関係者以外には提供されないようなので、私も引用することは控えます。
以下は、メルマガの一部ですが、ウェブ上にアップされていますのでご参考までにURLを書いておきます。
https://www.rabj.org/mailnews/archives/2009/10/vol92.html


以下の条件で、「スポットCM50本(1局あたり)」のリーチとフリ
−クエンシ−を算出し、それを基に各局を組み合わせてみました。
(AM局とFM局、AM局どおし2局、FM局どおし2局。)

 
 ●算出条件〔首都圏〕
 ・1局当たり20秒CM×50本
 ・各局平日5日間 9時〜18時の各正時にCM1本を投下
 ・1日10本×平日5日=合計50本/1局
 ・男女12〜69歳の男女を対象
 (AM/3局 FM/2局)


するとAM局とFM局を組み合わせた場合、両局でCMに接触した重複
者の割合が、1%にも満たない結果となりました。
AMとFMはリスナー層が違うと言われていますが、その裏付けにもな
っています。


ラジオはフリークエンシーメディアで、平日の聴取局数が1局のみとい
う人が70%を占めます。
このラジオ特性からみても「局を併用しても、リスナーの重複が少ない
のでリーチを獲得でき、フリ−クエンシ−効果が期待できることから、
CM内容をしっかり深く訴求できる。」ということになります。
面白いと思ったのは、テレビと違ってラジオはザッピングされにくいので、一番聴取率のよい局に提供しても、他の局のリスナーにはリーチされにくいという事実です。
クライアントからすれば、ラジオにスポットを流そうと思うなら、全局に流した方が効率的ではないかということでしょう。
言い換えると、スポット代と聴取率をシンクロしてもらえれば、クライアントにとっては一番リーズナブルだということです。(※)
つまり、比較的聴取率の高い局1〜2局にスポットを打てば事足れりというわけには行かないということでしょう。
A局が好きな人はずっとA局、B局が好きな人はずっとB局、C局が好きな人はずっとC局を聞く傾向があり、違うのはリスナーの絶対数(あまり重複しない)。
リスナーの数に合わせて出稿料を調整すれば、ターゲットにリーチしやすいとこの結果は言っているのではないかと思います。
確かに、テレビとは構造的に違いますねえ。


さて、今日の日本経済新聞夕刊の一面に「ボランティア100人、24時間ミニFM」という見出しで、北海道留萌市コミュニティFMエフエムもえる」の記事が大きく出ていました。
お金をかけず、行政に頼らない町おこしが進む、その中核をコミュニティFMが担っていると書いてあります。
年会費1000円を払って支援するメンバーズクラブ会員900人、100人のボランティアが交代でパーソナリティを務め、24時間放送は軌道に乗った、と書いてあります。
社長はガイドブックやフリーペーパー編集にも携わっているとありますから、コミュニティFM自体が利益を産む構造にはなっていないのかもしれません。
とにかく、コミュニティFMを維持する一つの方法論がここにあるということだと思います。
そんな局もコミュニティFMの中には多分少なからずあるのだと推察する次第です。




(※)例えば、同じ本数同じ時間に流すとすると、聴取率1位の局には10万円、2位には8万円、3位には6万円という風に、聴取率にシンクロさせるわけです。