フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

「つばさ」、ラストに向かって・・・2

私が「つばさ」に望んでいたのは、小さくてもいい、ビジネスの成功例だったと思います。
それと「営業や取材で川越の町を駆け回り、番組のリスナーたちと交流を重ねるうちに、それまで考えることもなかった、町にあふれる様々な問題や出来事を知ります。」という実際の姿。
営業で川越を駆け回るというのは、具体的にどういうことなのか、どういうセールストークがなされ、それに対してクライアントはどう反応するか。
局員の生活費、すなわち食い扶持をどう見つけるか、それを描かないとコミュニティFMは存在し得ないだろうと思ったからです。
とはいえ、ドラマはエンターテイメントであり、ビジネス講座ではありません。
コミュニティFMのビジネス講座を毎朝興味ぶかく見てくれる人がどれぐらいいるのか、教育テレビの視聴率を考えれば容易に推測できます。
ただ、最初に書いたように、「小さくてもいい」のでビジネス的なリアリティをもうちょっと描いてほしかったな思うわけです。
「日々の仕事の中から知った、町にあふれる問題や出来事」を伝えるコミュニティFMをどう作るか、企画にそう書いた以上もう少しドラマの中で展開できなかったのかと。
2008-12-16の「セールス・トーク・4」で、私はブランド論と「つばさ」について書いています。
放送局はそれだけでブランドになる可能性がある、ただし、日々の放送の中で自らそのブランドを毀損するようなことは避けるべきだと言っています。


一度落ちたブランド力は、容易に回復しません、それは実際に現場におられる方ならおわかりだと思います。
先日、NHKの「英語でしゃべらないと」で神戸の「FMわいわい」が取り上げられていましたが、ああいうのもブランドを形成する材料になります。
社会的使命とか、英語とか、それだけで差別化できる材料となりますが、やはり、NHKで取り上げられたコミュニティFM局というのがブランドの種になるのです。
そういう意味でいえば、来年春からの朝のテレビ小説「つばさ」もブランド化させるきっかけになるかもしれません。
「ほら、朝のドラマでやってるでしょ、あれがコミュニティFMなんです。私たちがこの地域の代表というわけです。」なんてセールス・トークも使えるようになるかもしれません。
「ラジオぽてと」、どう贔屓目にみてもブランド化に成功しているとはいえません。
社長は、コミュニティFMはどうあるべきかを時々ドラマの中で語りますが、「ラジオぽてと」をブランド化し、その価値を利用してビジネスを創造しようという姿勢はあまりなかったようです。
放送局=ブランド、その意識をもっと強める、斜陽が叫ばれるラジオ業界に今一番必要なことではないかと思うのですが。