フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

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まだ営業社員だった頃に会った、少し風変わりなスポンサーの話をします。
その方を紹介してくれたのは、前から仲良くしていた広告代理店の営業マン。
彼とは、夜な夜な私のブレーンを含めて朝まで騒いだ仲でした。
で、ある時連れてきたのが、彼がAE的に担当していたスポンサーの宣伝課長。
多分、私たちの会合に刺激を受けたのでしょうね、毎回参加するようになり、いつのまにか仲間になってしまいました。
ただ、残念なことに彼の会社の電波出稿はゼロ。
媒体は活字、つまり新聞か雑誌のみというのが宣伝方針だったのです。
言っても彼は宣伝課長、社長の意向には逆らえません。
代理店の営業マンは、毎回何百万と出稿を受けていても、一番ブレーンとして使える仲間を持っていた私には出稿ゼロ。
ま、私も楽しければそれでよかったので、出稿してくれと頼んだことは一度もなかったのですが、私の上司は噂を聞きつけて、何だかんだとチェックを入れてきました。
ある時、この頃上司がうるさいんだと言う話をしていると、じゃあ私との付き合い費名目でいくらか出すよ、どれぐらいいると聞かれました。
何かそう言われると、そのままもらうのも癪だし、要らないというのも角が立つので、「じゃあ、週一の10秒スポットでも買ってください。月額5万です。」と答えてしまいました。
え〜!5万でいいの〜?
とにかく口座を作れればいい、その時そう思いました。
口座さえできれば、何かの拍子に仕事が生まれることもあるだろう、ただ夜一緒に遊んでいるからといって金をもらうなんて私はいやだ、そう思った次第です。
それから何年か、週一10秒のレギュラースポットは続きました。
10秒を週に一回ですから、訴求力なんかほとんどありません。
また、どんなスポットを作って流していたかも忘れてしまいました。
時々上司から、5万以上にならないのかと言われたりしましたが、月5万と言っても年間にしたら60万です。
本来、ラジオ局に対する需要なんかないのですから、いわばあれは寄付されているようなものです。
寄付の額に文句言ってたら罰があたります、などと煙にまいた言い方をよくしていたものでした。
早い話、こういうスポンサーを10人持っていたら年間600万ですからね。
とにかく、営業のやり方なんか色々あるわけですから、そういうバリエーションを多く持っていたほうが、結局は売上につながるんのではないか、その時にはそう信じていたのだろうと思います、正しいかどうかは別にして・・・。