フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

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女社長のインタビューを生放送した経験、実は私にもあります。
FM放送は音楽番組が中心というのが常識だった頃、主婦層をターゲットにしたトーク中心の朝のワイド番組がありました。
文化人や音楽以外の芸能人、スポーツ選手を毎朝生でゲストに入れるという大方針があったため、ゲスト交渉に苦労したのですが、ある人から某美容家がFMに興味を示しているという情報を聞きました。
で、その人を通じて出演を打診したところ、OKの返事。
打合せに参上したところ、その美容家の方は大規模な専門学校のオーナーでもありました。
今度あるスポーツ施設を海外から輸入し、日本で最初に開設することにしたので、その宣伝もしたいということで、その場でおおよその構成も決め、後は当日朝8時過ぎに局までお越しいただくことになりました。
番組のパーソナリティは業界20年以上のベテランですから、話す内容さえ固めておけば進行は安心できます。
後は、できるだけ気持ちよく喋っていただく、自分が言いたいことを思う存分語ってもらえればいいと思っておりました。
何しろ、その人の話は美容に素人の私にも面白かったし、新しく始めるというスポーツ施設もタイムリーな話題だったので、リスナーも興味を持つだろうと信じておりました。
結果は、大成功だったと思います。
放送が終った後のその方は上機嫌。
何人かのお付きの方も、社長の機嫌がいいのを見てニコニコ顔でした。
私は番組のディレクターとして、面白そうなゲストをキャスティングしたにすぎません。
女社長とはいえ、私は営業ではありませんから、終ってから出稿の話をするわけでもありませんし、余分なヨイショもする義理はありませんでした。
ただ、しばらくすると、その女社長から連絡があり、今までAMに広告を出していたけどFMへの広告も考えたい。
とにかく、あの放送を聞きました、とっても面白かったって皆さんから言われて、本当に嬉しかったのよとまで言われると、私の方も悪い気分ではありませんでした。
2ヶ月後、本当にその人の学校のスポットが番組に流れるようになり、有力なクライアントとして女社長はそれからしばらく番組を支えてくださったと記憶しています。
既に有力クライアントであった女社長を激怒させた「つばさ」とはパターンが違って、元々は普通の文化人をゲストとしてお呼びし、それなりの出演料も払ったわけですから、生放送で多少失敗しようと許されるだろうと思います。
でも、これが有力クライアントで、月に100万程度出稿があるとなると、相手がそれを望まない限り生放送なんてできれば考えたくないというのが私の本音ですね。
ノー天気に生放送を細かい打合せもしないでやるなんて本当に考えられない。
まあ、そう思った次第です。