フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオドラマ

著作権の話と関係があるのがラジオドラマの制作です。
ラジオ制作の関係者が一番作りたいものって、多分ラジオドラマではないかと思います。
創作している、クリエイトしている、それが最も実感できるのがラジオドラマなのだと。
最近のラジオドラマで、聞きながら「あ、これは原作を読まなくては」と思ったのが、「博士の愛した数式」でした。
大阪の毎日放送が制作し、しばらくしてからTBSでも放送されていました。
作った人たち、そういう場を作ってあげた人たち、私も心から羨ましく思いました。
今では、それは新潮社からCDになって発売されています。
http://www.shinchosha.co.jp/mediashitsu/hakase_radio/
ラジオドラマは、私のようにラジオで育った人間には、とても魅力的な分野です。
私は、今まで残念ながら本格的なドラマは一本も作っておりません。
コントのような寸劇はいやと言うほど作ってきましたが、やはりラジオドラマのような全身全霊を込めて作り上げるという経験は一度もありません。
NHK日曜名作座のようなシンプルな朗読劇でもいいですし、単なる小説の朗読もやってみたいなと思わないでもありません。
MBSが作ったラジオドラマでは「大阪レジスタンス」も忘れられません。
今から20年程前に放送されたもので、このブログでも紹介したことがありました。
http://d.hatena.ne.jp/from3/20060724
ストーリーはこちらが詳しいですね。
http://esaki-ochi.hp.infoseek.co.jp/rakugo/05-o/0523oosakareji.htm
とはいえ、このラジオドラマ、作るのはそう簡単ではありません。
出版社に許諾を求め、原作者へも連絡、その後原作に即して台本(脚本)を作り、それをもって又許諾を求めます。
著作権の同一性保持権に触れるからです。
これでダメといわれたら、目もあてられない。
何しろラジオ制作の予算は微々たる物。
台本作って断わられたら、その分の費用は回収できません。
ま、かまいません、好きにやってくださいと言ってくださる原作者の方が多いと思いますが、中には色々注文をつけてこられる方もおられるでしょう。
つまりは、ラジオ業界にはラジオドラマはリスキーなのでしょう。
逆に言えばリスキーゆえに、作品ができあがった時の達成感は大きいのだと思いますが。
ほんと、少しお金でも貯めて、後々CDに残してもらえるような作品、いつか作ってみたいものですねえ。