フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFM、少しまとめます

さて、「フロムさんの大きなお世話」、書き始めてから5年あまりが経ちました。
インターネットにコミュニティFMの話題が少ないから、現場の皆さんにエールを送るつもりで始めたのがこのブログです。
5年の間には、色んなことがありました。
コミュニティFMとして、劇的に変わったことは、従来のように開局時に過大な費用を使わなくなったことです。
設立母体も自治体や企業、商工会議所などの公的なものから、NPOや地域の指導者といった個人をベースにしたものに変わって来たというのが実感です。
「つばさ」なんか、その典型ですね。
個人でも、地域の皆さんの協力を得られれば、コミュニティFMを作ることはできるということなのでしょう。
ただ、主体が個人になればなるほど、コミュニティFMの経営は苦しくなります。
理想は高くとも、その理想を実現する手段が限定されます。
材料なしに、商品は作れません。
その材料を調達する財力は、個人をベースにしたコミュニティFMには乏しいというのが現実ではないでしょうか。
コミュニティFMの利害を調節する機能を期待されているJCBAですが、その中心になるのは前者のような自治体や企業などが補助しているコミュニティFMの関係者で、後者の個人をベースにしたコミュニティFMの関係者は、JCBAその存在自体に疑問を感じている人もおられるようです。
それでも、コミュニティFMの可能性を広げておられる例も幾つかあります。
湘南ビーチFMの木村太郎さんが中心になって始められたサイマルラジオ、今や全国で28局にも広がっています。
http://www.simulradio.jp/
時間がないので、一つ一つをご報告する余裕がありませんが、一度皆さんに覗いていただきたいサイトだと思っております。
何もしないよりは、何かをする方がいいのは当然です。
かって私は、「否定語を使うな、肯定語を使え」というような話をしました。
「やらないとかできないという言葉を使わないこと、やる、できる、そういう言葉に置き換えろ」ということです。
「そんなことはできません」→「それをするのは難しいかもしれませんが、こういうのならできます」
「うちは、そういうことをやりません」→「そういう需要があるのでしたら、どうやればできるか考えたいと思います」
否定語は拒否の表現ですが、肯定語は許容の表現です。
自分の陣地を守るために排他的になっても、コミュニティFMという砦はもろいものです。
なら、外の力を使って、砦をより強固に構築することのほうが大事ではないでしょうか。
拒否からはビジネスモデルは生まれない、私はそう思っています。