フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

歌の力

歌は人の心を元気にさせてくれる。
明日の生きる力を与えてくれる、私もそういう経験を何度もしました。
ジョン・レノンが凶弾に倒れた時、私は「シェイブド・フィッシュ」というアルバムを引っ張り出し、一晩中それを聞いていました。
「マザー」「イマジン」、ジョンの歌を聴きながら、これで一つの時代は終った、私の中でも一つの世界は終ったと感じたものでした。
1980年12月8日(日本時間では9日)、その年の8月、私は制作の現場から営業外勤に人事異動させられ、気分的には少しへこんでいた頃でした。
突然に飛び込んできたニュース、ジョンレノンを私はどう総括すればいいのか、でもそれを表現する場は今の私にはない。
FMはジョンの死に沈黙したままで、ジェットストリームが何もなかったのように流れていました。
何の特集もしないのか・・・。
私が制作の現場にいたら、無理やりにでも今の番組を休止させ、朝までジョンの特集番組を流しただろうに。
営業外勤、しかも右も左もわからない新米営業では、何の発言権もない。
♪But I can't, so I'll cry instead〜
部屋のステレオの前にすわり、アルバムを見つめ、終わりゆく世界をみつめていた、そんな記憶があるのです。


歌は、私の人生の一部でもあるのです。
その人生に歌を毎日送り届けてくれたのがラジオ、それは私にとって暖かな(warm)メディアだったのです。
今もラジオを聞くのが好き、例えば「ラジオ深夜便」をつい聞いたりするのも、そういった暖かな空気に包まれた原体験があったからだろうと思います。
別に映像なんか要りません。
3セグ放送なんか要りません。
ラジオは私に暖かさを送り届けてくれればいいのです。
私の人生の一部を静かに育んでくれればいいのです。
病気になった時、一番心を安らかにしてくれるのがラジオなのです。
心が迷いの中にあったとき、それを少し解きほぐしてくれるのがラジオなのです。
ラジオには歌を忘れてほしくないし、歌もラジオを失ってほしくない。
ラジオは歌を裏切らない、歌もラジオを裏切ってはならない、どこかで聞いたようなセリフですが、昨日の続きでそんなことを考えてしまいました。


NHKの話はどこへ行ったのでしょうね。