フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

セールス・トーク・2

放送局はブランドであると昨日書きました。
残念ながら、放送局側にいると、この認識はきわめて薄い気がします。
皆さん、そこそこのプライドはお持ちのようなのですが、そのプライドがどこから生まれてくるかに無自覚なようです。
あまりにも己の位置を知らない。
敵を知り己を知れば、百戦危うからずというのは孫子の言葉です。
知識としては知っていても、それを実践できないのが放送局の人間なのかもしれません。
何度も書きますが、放送のマーケティングをやっていたのは広告代理店でした。
放送局は、ただ広告代理店の指示に従って、スポットやタイムの販売をしていただけと言っても過言ではありません。
それゆえ、今のように広告代理店でさえ販売戦略に失敗するようになると、放送局だけで何とかしようと思っても限界があるのは皆さんお分かりの通りです。
大阪の準キーTV局、全局赤字、しかもある方の話では、3月はもっと悪くなるという観測も出ているそうです。
東京のTV局、ラジオ局も実態は同じです。
視聴率がいい、聴取率がいいと言っても、広告業界は動きません。
クライアントのメディア選択の指標は、もはやそういう過去のキーワードではないのかもしれません。
とにかく、今の放送局、特にラジオ局は、早急に戦略を構築しなおす必要があります。
聴取率、今回もナンバーワンでしたと言うセールス・トークはもはや役に立たないと考えたほうがいいでしょう。(そりゃ、聴取率は高いほうがいいに決まってはいますが)


ラジオは、ゆっくり商品名が浸透していきます。
一度浸透したイメージは、容易には変わりません。
それがラジオは漢方薬といわれる所以です。
ずっと、ラジオを使っていただくために、価格をリーズナブルな線で設定させていただいています。
高いと思われたら、ぜひご指摘ください。
私たちの媒体価値に見合った値段の設定、それが見合わないと言われるのなら、甘んじてその評価を受けたいと思います。


とりあえず、ごれぐらいの謙虚な気持がラジオ側に必要でしょう。
定価がこう、これからのつきあいもあるのでこれぐらいとかいう駆け引きなど、やっている場合ではありません。
自分達の価値をまず正しく知りましょう。
今までつけてきた自分達の価格が本当にリーズナブルだったのか、反省もし、自覚もするべきでしょう。
まず、己を知ること。
ただ、広告代理店の後ろから、嬉しそうについてきただけではないか、そう思われないようにしないといけないと思います。
とはいえ、コミュニティFMとなると、必ずしもそうではなかったかもしれませんね。
広告代理店の後ろからついていこうとしても、相手にされなかったというのも事実だったでしょうし。