フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

社員ディレクターのメリット・デメリット・5

間違ってほしくないことは、放送局の制作現場を全部社員にしろと言っているわけではありません。
極端に言えば、ディレクターだけでもいいのです。
リスナーABCさんがご指摘の通り、「一流のDJや芸能人を演出するのには、その人たちと対等以上に対応できる環境に居る裏方でなければ、上手くいかない」側面がある以上、現場をしきる人間、それも管理ではなくクリエイティブ部門で動く社員が最低一人は必要だと思うのです。
外から馬鹿にされるようなスタッフではもちろん困ります。
知識、力量、才能、センス、どれもが社会の一線でも通用するような社員です。
そんな社員が、ある日突然生まれるなどありえません。
やはり、放送局として育てようという気持がなければ、世間に通用する社員は生まれないのはご承知のとおりでしょう。
最近、社員はプロデューサーでいい、外部のディレクターを周囲に置いておけばそれでいいと考える編成責任者が多いようです。
百歩譲って、社員はプロデューサーだけでもいいとしましょう。
でも、そのプロデューサーって、本当にプロデューサーでしょうか。
現場の作業を知らないプロデューサー、業界人とのつきあいを知らないプロデューサー、企画力が大してないプロデューサーということはないでしょうか。
プロデューサーなら、本来プロデュース能力がなければ話になりません。
しかし、多くの局では、プロデューサーといっても単なる役職であったりするのです。
その仕事のほとんどは現場の事務管理です。
いわゆるナンチャッテプロデューサー。
金集めもできなければ、一線級の方々と深く情報を交わすなどということもできません。
今の若者が何を望んでいるかを知る機会も求めず、ただ外から来る情報を受身的に処理しているだけのプロデューサーだったりするのです。
そんなプロデューサーに、ラジオ業界の衰退を止めるためのインテリジェンスがあると思いますか。
ディレクター時代に、何らかのヒット番組を作った経験もないものに、改革を求めるのは無理ではないでしょうか。
社員はプロデューサーだけでいい、というのはある意味矛盾しているのです。
ディレクター経験ぬきのプロデューサーに何をどう求めるというのでしょうか。
そんなプロデューサーが存在できると貴方は信じられるか、そのあたりをお聞きしたいと思います。