フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMを売ろう・本編4

コミュニティFMを売るには、よりパーソナルな要素をアピールすべきではというのが昨日の最後でした。
何となくラジオファンを相手に放送しているだけではコミュニティFMは持たない、そんな私の感想がバックになっています。
X値(聴取人口)をただ上げようと思っても、コミュニティFMでは無理じゃないだろうか、だから結果的にXY値を上げたいのなら、コミュニティFMはむしろY値に着目すべきではというのが今日これから書こうとしていることです。
しかも、そのY値が上がることによって、P値(相場値)が上がれば言うことがありません。
例えば、ミュージックバードを考えてください。
CS−PCM放送「ミュージックバード(音楽鳥)」が、一番訴求している相手はクラシックファンです。
これは私たちがPCM放送を立ち上げた時から一貫して変わらない編成方針です。
当時、PCMチューナーはパラボラアンテナを含め10万円以上したこともあり、そんなものを態々買おうという方は、お金の余裕のある音楽ファン=クラシックファンと見据えていたからです。
クラシックファンが望むのは、リスニングルームに相応しいクラシック音楽コンテンツでした。
そのために、ミュージックバードは、CDよりも音質のいいサンプリング周波数48KHZで放送を開始しました。
そして、コンテンツは単なるCDを流すのではなく、世界の収録音源を取り寄せてクラシックファンに幅広いライブラリをお届けすることをメインにしました。
そのおかげといいますか、今でもミュージックバードの有料契約者の大部分がクラシックファンだという風に聞いております。
繰り返しになりますが、クラシックファンはお金に余裕があると考えるのが普通です。
いわゆる有料顧客になるわけですから、リスナーのほとんどが有料顧客なら放送自体に商品価値がつくわけです。
つまり、XYP値の、P値が高くなることも可能だということです。
もちろん、コミュニティFMがクラシックファンをつかめるメディアかということは別問題です。
ただ、ミュージックバードが良質なクラシック・コンテンツを提供し、それを簡便に聞けるのがコミュニティFMということなら、その価値は他のコンテンツを流すよりも上がることは自明でしょう。
その次にはジャズなどもP値を上げる要素になりますが、話がそれるのでこのあたりでやめておきます。
とはいえ、コミュニティFM関係者の方は、クラシックなんか流してもリスナーはつかない、それよりも今の放送をしていた方が、リスナーは増えるとお考えになるかもしれません。
ま、そのあたり、又明日ご一緒に考えてみたいと思います。