フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

マルチメディア放送とコミュニティFM

マルチメディア放送コミュニティFMについて、少し説明をしておきたいと思います。
現在、大都市周辺ではコミュニティFMに割り当てる電波がないので、2011年まで待つようにと言われている方も多いでしょう。
これは、現在1chが使われている地域は、混信防止のため今のFM帯の上の方が使われていません。
多分、アナログTVの廃止により、このあたりの電波が使えるようになるだろうというのでしょうが、それをどう割り当てるのかは、よくわかりません。
いずれにせよ、アナログのコミュニティFMにこのあたりを認可することもできるということなのでしょう。
それとは別に、デジタルのコミュニティFM放送が認可されるという話があります。
7月15日に発表された総務省携帯端末向けマルチメディア放送サービス等の在り方に関する懇談会」の報告書を解説した記事が、9/18のITproにあるので、そちらを参考になさってください。
タイトルは「全国向け放送」の放送方式は統一と複数の両方を併記---総務省携帯向けマルチメディア放送懇談会報告書です。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080910/314571/
長いですが、その一部を引用します。


実現するマルチメディア放送について,本懇談会では,携帯端末での受信を前提として,映像,音響,データなどの組み合わせや,リアルタイム,ダウンロードといったサービス提供形態を自由に組み合わせることを可能としている。そして,実現する放送については,全国いかなる場所を移動しても同様のサービスが受けられる「全国向けマルチメディア放送」(以下「全国向け放送」),全国を一定のルールに従って地方ごとにブロック化して放送サービスを行う「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」(以下「地方ブロック向け放送」),現在のコミュニティ放送のように市町村等をサービスエリア(放送対象地域)とした放送と,複数の都道府県を一括りにした広域放送サービスを行う「デジタル新型コミュニティ放送」(以下「新型コミュニティ放送」)の3タイプに分類した。


(中略)さらに,デジタル新型コミュニティ放送サービスについては,「都市部で最大半径10kmの範囲の地域をサービスエリアとして想定(空中線電力が最大20wとされている現在のアナログ方式によるコミュニティ放送は都市部で最大半径2km程度)し,技術的条件等については今後さらに検討が必要」と示した。


 携帯端末向けマルチメディア放送の周波数の割り当ては,全国向け放送をVHF帯ハイバンドの207.5M〜222MHzの14.5MHzに,地方ブロック向け放送をVHF帯ローバンド1ch〜3chの18MHz(90M〜108MHz)に割り当てた。また,新型コミュニティ放送については,「複数のチャンネル利用が想定される地方ブロック向け放送のネットワークが一応整備された段階で,その地方ブロックで用いられていないチャンネルを割り当てる」とした。
少しややこしいかもしれませんが、新型コミュニティ放送を地方ブロック向け放送で使われていない1ch分のところに割り当て可能になると言っているわけです。
地方ブロック放送というのは、今のところ全国を6〜7にわけ、今の1chを使うブロック、今の2chを使うブロック、今の3chを使うブロックにわけ、隣接したブロックとは混信しないようにしようとしています。
で、コミュニティFMはエリアが狭いから、そのブロックで使わないchを使って放送をしてもいいということのようです。
多分、このあたりJCBAでも何らかの検討はなされていると思いますので、開局を考えている方は問い合わせてみてもいいかもしれませんね。
とはいえ、この新型コミュニティ放送、開局にどれぐらいの費用がかかるのか、受信媒体は普及するのかなど色々と克服すべき課題があると思うので、性急に話を進められないほうがいいと私は思うのですが。
ということで、こういう複雑な話は一応これで終わります。
明日からは、もう少し現実的な話をするつもりですので、引き続きおつきあいください。