フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

おいしいラジオ

ラジオ業界で聞かれる言葉に「制作費の伸び率を抑えろ」というのがある。
売上が上がっても、平行して制作費が増えてはいけない。
制作費はそのままか、できるだけ下げろ。
新たな制作費のアップは基本的に認めない。
そんな話を聞いていて、無茶苦茶だなと思う。
売上が上がった分が、スポットならわからないでもない。
電波料なんか空気を売っているだけだから、仕入費用なんかほとんど発生しないからだ。
だが、いわゆる箱番組が新たに売れた場合とか、ワイド番組のコーナーがクライアントがついて新設された場合は別だ。
番組制作費というのは当然増えるのが当り前だ。
クライアントからも、この番組を作るには例えば月50万円必要だということで、それに見合う費用をいただくことになる。
だが、制作費の伸びを認めないということになれば、放送局内でのこの制作費を認めないということになってしまう。
その制作費を番組で使いたいなら、他の番組の費用をその分カットしろということになる。
本末転倒というしかないが、それぐらいラジオ局の経営者は危機感を持っているようだ。
しかし、こんなことやっていて未来があるのだろうか。
どう考えても、この方針からは拡大スパイラルは生まれない。
縮小均衡を今のラジオ業界がめざしていていいのだろうか。
経営者がどんどんシュリンクしていく、そんな業界に私たちはどんな可能性を見出せるだろう。
かつてラジオはおいしい事業だった。
口をあけていれば、広告代理店が、キー局がお金を流し込んでくれた。
幸せな人々、それがラジオ業界だったのではないだろうか。
「チーズはどこに消えた?」という話を思い出す。
おいしいチーズはどこに消えた?ラジオ局内では例のストーリーそのものの事態が進んでいる。
明日は、そんな話を。