フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオは変わるか

既得権は「ノー」としか言わない。
だからさっさと既得権を黙らせるような別のものを作っちゃえばいい。


これは、前からよくとりあげている橋本治さんの「ぼくたちの近代史」(主婦の友社)に出てくる言葉だ。
確かに既得権者は今の時代、「ノー」ばかりを言っている。
音楽業界、著作権がどうとかで音楽ダウンロードは基本的に認めないと言ったこともあったし、最近では私的なコピーも本当は違法などと言って、これで便利になるかもと思っているネットユーザーに思い切り「ノー」をぶつけている。
「ノー」の根拠は「違法」だからと。
鼻白む思いである。
橋本さんは、だからさっさと別のものを作れと言っているが、それができるなら苦労しない。
何しろ、既得権には力があるのだ。
別のものを作ろうとすれば、よほど慎重にやらない限りつぶされる。
今から既得権をつぶしますよと言って、つぶすことができるようなものは元から「既得権」などというものではないような気がする。
いえ、これは橋本さんへの批判ではない。
方法論的には、別のものを作るのが一番効果的だと私も思う。
JASRACの音楽著作権に関する一元支配がもたらす悪影響は確かにあるだろう。
それを抑制するには、別の音楽著作権管理団体を育成することが必要になるが、それが簡単ではないということは既に音楽関係者が誰でも感じていることだろう。
これは他の著作権団体も同じ。
ネットだデジタルだと、彼らの既得権の岩盤を揺るがせているものが増えつつある。
ますます、それを守ろうという力が加わってくる。
既得権は「ノー」としか言わない。
確かにその通りだともう一度。


ラジオも又同じような構造がある。
周波数の独占的利用という既得権を手放すなんて本来ありえない。
だが、何年か前、TFMの後藤会長は今のアナログ周波数を手放してもいいと宣言された。
お、すごい発言だと思ったが、その代わり、デジタルラジオ用の周波数を独占するのが条件だという解説を回りがするようになると、何だ、もうおいしくないから捨てるだけかとがっかりしたりしたものだ。
今のラジオはおいしいか?
ということで、明日から「おいしいラジオ」について、しばらく語ることにする。