フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

スペシャリスト・4

さて、そういうことでスペシャリストになりそこなった私である。
与えられた場所では常にスペシャリストになろうとしたのは事実で、編成マンとしても一流、ディレクターとしても一流、営業成績もトップを常にめざしていたわけである。
そして、これも又事実なのだが、期せずしてサラリーマンという道を選んでしまった以上、一流のサラリーマンになろうとも思っていた。
サラリーマンのスペシャリスト、それも又意味があるはずと考えていたのだが、それも結局20年間ほどでやめてしまった。
後は、専らマネージメント、そして傍らの仕事としてプロデューサーの道に入ったというわけである。
おかげで、どちらの世界においても中途半端。
別に業界でもさほど有名でなく、適当な便利屋として扱われているというのが現状である。
コミュニティFMについても、ブログと言う形で5年前に問題点を指摘しはじめ、今も続けているという稀有な存在であることは確かだが、別にコミュニティFMスペシャリストと呼ばれているわけでもない。
200局あまりのコミュニティFMの個々の事情など、ほとんど知らない。
一部の方とは十分懇意だが、大多数の方とはお顔を合わせたこともない。
JCBAという組織が今はどうなっているか、本当は教えを乞いに行くべきなのだろうが、だからと言ってそれでどうするというわけでもないので、訪問することは遠慮させてもらっている。
橋本治さんの項で言った、「私が何をするわけではない、後は皆さんでやってください」というスタンスの人間が余計なことをするべきでもないだろうし。
ま、そういうわけで、タイトルの「大きなお世話」なんだろうな。
最初に書いた「ラジオの半分はジェネラリストが、半分はスペシャリストが支えている。」という意識は今も持っている。
それで言うなら、私は多分ジェネラリストなんだろう。
ラジオ全体の問題点に一番精通しているのがジェネラリストだと思う。
だから、業績が停滞したり、破綻しかかった時に一番頼りになるのはジェネラリストなのだが、ジェネラリストにも一流と二流がいて、時として、半分を支えているはずのスペシャリストをないがしろにするジェネラリストが存在するのだ。
構造改革が必要になった時、一番必要なのは全体をデザインできるだけの知識と方法論なのだが、それは現場の当事者を無視していいことではない。
ジェネラリストの限界、それは中途半端に現場を把握しているゆえかもしれない。
このあたり、前に書いた「無用の用」の話に戻ってきそうだ。
ということで、今日はこのあたりでブレイク。