フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

面白い番組を作りたい

2002年に別のウェブサイトに載せた私の日記を読んでいたら、こんなことを書いていた。


ラジオ・プロデューサーとして、どんな番組を作りたいかと聞かれたら、私はきっと答えるだろう。
ラジオがとっても好きだという人たちに、「いい番組だね。また聞くよ」と言われる番組だと。
で、この考え方と、この欄をどういう文章で埋めたいかというのと同じなのだということに気が付いた。
この欄をどれだけの人が読んでおられるのかは知らない。
でも、きっとそういう人たちは、インターネットが好きであり、こういう一人の人間が日々発するリアルタイムの意見を読むのが好きな人だろう。
毎日、何とか更新を続けているのと、毎日ラジオ番組を作り続けていたのと同じことではないか、そんな気がして来た。
当時はブログと言う言葉はまだ普及していない頃だ。
毎日書き込みをしていると、自分の考えが整理でき、また誰が読むかもしれないからいい加減なことも書けないという緊張感もあった。
すでに中年の域に入っていた私だが、青年のような気持ちに戻って日々研鑚を重ねていたような気がする。
「いいブログだね、また覗きに来るよ。」
皆さんにそう思ってもらいたい、それが私がこのブログを続けるモチベーションを作っているのだろう。
先ほどのブログを続けよう。

私は、結局リスナーと、それも自分の世界が分かってくれるリスナーとの接点を持ちたかったのだ。
だから、番組をできるだけ多く作りたかった。
多くの人に、「あの番組、とても面白いね。ずっとやってね。」、いつもそう言われたかった。
でも、毎回毎回、そんなに満足のいく番組等できるわけない。
いつも、一抹の悔恨とともにテープを送り出していた。
その時の後悔なのか、自分で番組をディレクトしなくなって10年以上も立つのに、今だに何度も番組制作に失敗した夢を見る。
生放送の失敗もいやになるほど夢に見ている。
一体、このての夢、何歳ぐらいまで見続けるものなのだろうか?
ひょっとしたら、死ぬ間際までかもしれない。
因果な商売を選んだものだ。
というわけで、番組制作の世界に昨年また戻ってきた。
いやな夢はさすがに見なくなったが、そのかわり日々恥をかくことが増える。
制作する現場に立つたびに、昂揚する自分を感じる。
収録を終って、それを冷ますのに毎度苦労している。(たいていは、ビールの一杯でごまかすが)
最後にこんなことを書いている。

ラジオは共同作業だ。
スタッフがよければ、自然と番組は面白くなる。
いいスタッフは自分達が楽しくない番組はできるなら作りたくないと思っている。
その気持ちが、良質なリスナーの心に届くのだ。
これは、私が絶対的に信じているラジオの真実だ。
みなさんの世界でも、これに似たものが日々行われていることと思う。
理屈よりも何よりも、それを実感できる日々に今私は感謝している。