フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

人にやさしい社会?・2

デジタル化社会の始まりを見つめながら、最近とみに思うこと。
今のイメージされたデジタル社会は、人に厳しすぎるのではということ。
アナログは軟らかいというイメージ、デジタルは硬いというイメージがどうしてもする。
人々が安住できるのはアナログ社会であり、デジタル社会は人が住むにはギスギスしすぎるかもしれない。
養老孟司さんではないが、アナログ=自然、デジタル=都市といえそうだ。
「こうすればああなる」的思考が増えれば、人々のやさしさがひっこんでしまう。
別にデジタルを否定しているわけではない。
そういう要素もあるので、慎重にデジタル化社会を扱わないといけないのではないかと思うのだ。
ラジオにこそ、人にやさしいメディアを主張してほしい。
人にやさしいラジオ、私はそれを少しずつ考えるようになっている。
ある企画書に次のように書いた。


今、人々が求めているものは安心?
どうすれば、将来の不安に備えることができるか。
しかし、マスコミは不安をかきたてすぎてはいないか?
今、ラジオに求められていることは安心できる空間の提言、
安心できるパーソナリティの安心できる情報、そしてメッセージ。
じゃあ、安心できる番組というのは何なのか。

情報に対する安心=信頼感
人格に対する安心=信頼感
放送局に対する安心=信頼感
みんなが心から安心して聞くことができる番組
不安に駆り立てられがちな生活環境、放送番組も又知らぬ間に人の不安をかきたててはいまいか?
情報を伝える者の反省の上に立って、ラジオを再構築してみないか
番組コンセプトは「安心」、生活することの楽しさを心から伝えたい。
番組を通じて、不安産業ではなく、安心産業を作り出したい。
安心産業が、私達の生活を安全なものにし、心の安定、癒しを導くのではないだろうか。
ここでいう不安産業という言葉は、損害保険会社の方から教えられた言葉だ。
いわゆる、人々の不安を煽ることによって成立するビジネスというか。
保険などは、まさしく人々の不安を利用した産業だ。
怪我したらお金が要りますよ、病気をしたらお金が要りますよ、死んだら遺族が困りますよ、火事になったらどうします、地震が来たら、台風が襲ったら、などと最悪のイメージを人々に想起させ、財布の紐をゆるめさせるというわけだ。
受験産業もそうだし、ダイエット系もそうだし、薬品関係もそうだろう。
それをテレビなどが、これでもかこれでもかと繰り返し流す。
ワイドショーなど、不安産業のためにあるとしか思えない。
日本の経済が不安産業によって支えられるのは本当にいいのだろうか。
不安産業から安心産業へ、そんな道のりは考えられないのだろうか。
明日もこの話を続けたい。