フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

反応がない?

少し前からコミュニティFMを手伝いはじめたタレントの卵君がいる。
まだタレントスクールでのレッスンを受ける身なのだが、コミュニティFMからボランティアでよければ出て欲しいと言われて始めたらしい。
しばらくして、その局の質があまりにも低いのに耐えられない、もうやめようかと思うと相談があった。
どういうこと?と聞くと、とにかくやる気が感じられない、放送中、スタジオ内は私一人だけだし、事務所でも誰か聞いているようには思えない。
番組でメール募集といくら言っても、反応はとんでもなく鈍い。
県域局の反応をある程度知っているので、その差には愕然としたのだそうだ。
コミュニティFMなんて、そんなものだよと慰めてはみたが、確かに1時間も2時間もしゃべって何の反応もなかったらやる気なくなるだろうということは私にもよくわかる。
リスナーからの反応があるから、今度はどんな話をしよう、どんな曲をかけようというモーチベーションが生まれる。
家にいて、壁に向ってぶつぶつ言うのと何も変わらないとしたら、放送する意味がないではないかと思うのも仕方がないだろう。
じゃあ、やめたらいいかというと私は必ずしもそうは思わない。
せっかく機会を与えられたのだ、それを無駄にするのはあまりにも勿体無いと思う。
コミュニティFMの質がどうの、リスナーがいないからどうの、なんて話をしてみたところでその人間の価値が上がるわけでもなかろう。
そんな不平や不満、君が言わなくても同じことを他の人間が嫌というほど言っている。
ならば、君は文句も言わず、黙々と番組をやりつづけるべきだろう。
自分が最大限努力して、それでもダメなら潔く番組から降りるのもいい。
しかし、人と同じようなことをして、人と同じような不平不満しか持てないなら君自身の価値など推して知るべしだろう。
客がいないなら客を連れて来い。
局の質が低いと思うなら、質の高い番組はこれだという気概で自分の番組に臨むべきだろう。
質の悪い連中が何を言おうと、自分が質が高ければ自然と寛容の精神も養われるというもの。
早い話、馬鹿はほっておけばいいのである。
目覚めるものは、眠っているものよりアドバンテージがあるのだ。
ただ、彼らが眠っているのを羨ましいと思うようでは話にならないし、眠っているのがけしからんと言っても何の役にも立たないことを知っておいた方がいいと思う。
さて、みなさんの局では、どれだけ目覚めている人がいるだろうか。