フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

インターネットラジオ・2

インターネットラジオを昨日取り上げましたが、こちらも皆さんの関心事だったようで思った以上のコメント、メールをいただきました。
コミュニティFM関係者にとっても、気になる分野だったようです。
蛇足かもしれませんが、sparkさんのコメントの中で、私をITのコンサルタントとお書きいただいているのですが、私はマネージメント的立場(早い話事業主体)なので、コンサルタントはやっておりません。(むしろコンサルタントの方から教えを請う立場です。)
自分のやっていることで精一杯ですので、ご依頼いただいても何もできませんので、あらかじめご承知おきください。
それとご指摘のドワンゴですが、確かに携帯電話の着メロサイトや着ウタが話題になり、商売として注目されていましたが、最近はそうでもなさそうです。
2007年5月の発表で「ドワンゴは5月15日、2007年9月期通期の連結業績予想を下方修正し、7億円の経常損失となる見込みと発表した。収益の柱である着メロサイトの会員数が減少したほか、子会社のニワンゴが運営する「ニコニコ動画」への先行投資が響いた。」というのがありました。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/15/news101.html
着メロにしても、着ウタにしても、音源ダウンロードにしても、利益の配分ルールが確立されていないというか、ビジネスモデルを業界が評価していないというか、なかなか自律的発展の段階に入らないような気がしています。
音楽業界というのは、相当に保守的な業界で、従来のルールを変えようとしないというのがネックとなっているのかもしれません。
紅白歌合戦レコード大賞、テレビやラジオ、活字媒体での音楽業界の取り上げ方、やってることは相変わらず同じです。
ネット系は、業界のおこぼれ頂戴的な存在でしかありません。(逆に、それだからこそ存在を業界が許しているともいえます。)
私としては、ネット音楽業界が、今の音楽業界から独立して存在し、新たな利益共同体とならない限り、インターネットラジオが急激な発展をとげるとは思えないのです。
私の周りにも、多くの企業がネット音楽ビジネスを立ち上げては挫折していきました。
着メロ業界に至っては、多くのの企業が過重な労働負担を現場に強いた後、結局は撤退せざるをえなかったというのを目の当たりにしてきました。
投資額に比して、売上額が小さすぎるという指摘をされる人もおられます。
JASRACは確かにネット普及により、取り扱い額は増えているようです。
しかし、JASRACが利益を上げても、音楽関係者(とりわけアーチスト)が潤っているようには見えないというのはどうしてなのでしょう。
多くの音楽プロダクションは、明らかに疲弊しています。
いわゆる、音楽文化の拡大再生産はなされていません。
富は、一体どこに消えているのでしょう。
それとも、ネットの導入によって、音楽業界の富はかえって減っているのかもしれません。
私が投げかけたかったのは、まさにそういうパラドックスなのです。