フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

FM雑誌の頃

私がFM業界に足を踏み入れた頃は、FM雑誌全盛の時代。
FMfan、週刊FM、FMレコパル、FMステーション。
FM局を無償で宣伝してくれる、ある意味FM業界が足を向けては寝られない存在だった。
にもかかわらず、私達は文句ばかり言っていた。
何だよ、1ヶ月前に番組でかける曲を全部出せと言っても、そんなの無理だよ〜。
今一番ヒットしている曲、新しく発売された曲を1ヶ月前に選曲しろなんて言われても、不可能じゃないか、え?それぐらい予測しながら番組作れ?予測が外れたらどうするのよ?
でも、FMはFM雑誌が宣伝してくれ、また広告クライアントを開拓してくれたからこそ、話題の中心にいることができたのだ。
その雑誌はいつのまにか消え去り、FMはFMの力だけで何とかしなくてはならなくなった。
1970年に発足した局には辛い環境かもしれない。
開局した時に、もはやFM雑誌の役割は薄れつつあったJ-WAVEFM802、ZIP−FMがまだ何とかやれているのは、プロモーションを最初から自分達の力でやるしかなかったということがアドバンテージになっているのかもしれない。
何が幸いするかわかったものではない。
そう思いながら、本屋さんの前を通ると、テレビ雑誌がいくつか並べられているのに気づいた。
テレビ雑誌って、売れているのだろうか?
ネットの時代になり、確実に発行部数は落ちているだろう。
そろそろ買わなくてはというインセンティブが私にはほとんど働かない。
もっとも私なんか最初からターゲットではないだろうが。
調べたら、98年に「ザ・テレビジョン」の発行部数101万部で、昨年で63万部だという。
FM雑誌が発行部数減になって、FM局が衰退しはじめたとするなら、テレビ雑誌が衰退すればテレビ局も又衰退することになるのかどうか。
とにかく、テレビは相変わらず自分で金も出さずに、新聞や雑誌に大々的に宣伝してもらっている。
それを業界が自覚できているかどうか。
ラジオ業界の衰退を対岸の火事みたいに見ている場合ではないのではと思うが、余計なお世話かもしれないなあ。