フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMの経営・4

コミュニティFMの経営で一番大事なことは何かを聞かれたら、「身の丈にあった経営することです。」と私は答えている。
放送にどういうイメージを持って開局されたのかは知らないが、己の力量を冷静に見極めることこそ肝要と言いたいわけだ。
昨日、演出力ということを書いたが、自分達にその演出力が備わっていないとわかれば、無理をして他局のマネをしないほうがいいと私は思う。
リスナーを増やすのは、J-WAVEミュージックバードに任せること。
さすがに、彼らの作る番組には演出力が感じられる。
だから、リスナーは安心してラジオを聞いてくれる。
演出力のない番組は、どこか聞く方が我慢しなくといけなくなる。
コミュニティFMの問題の一つは、まさにこの「聞く方が我慢する」ということではないだろうか。
じゃあ、自社制作番組はどうしたらいいのかと言われるかもしれない。
とにかく、演出力を養うこと。
そのためには、演出力のある番組を多く聞くこととか、できればリスナーから支持されている番組の現場を見させてもらうことだ。
やはり、演出力のあるディレクターかどうかは、しばらく見ているとわかるはず。
制作している時に何に注意しているか、次に何をしようとしているかでその人の力量がわかるのだ。
この演出力は、DJの方を見ていてもわかる。
セルフ・プロデュース能力と言い換えてもいいかもしれない。
自分をできるだけ、自然な形でリスナーに受け止めてもらうことに貪欲なんだと思う。
とにかく、コミュニティFMの経営者は、そういう演出力を持つものを優遇することだ。
金に糸目をつけないぐらいの気持で接してもいいかもしれない。
何しろ演出力を持つものは、金の卵を産む鵞鳥(ガチョウ)なのだから。
とはいえ、その価値を知るものは少ない。
金の卵を産んでいるからといって、その腹を掻っ捌いてしまうような愚かなことだけは、くれぐれもなさらないようにと老婆心ながら。


明日の日曜は、私事のため休載します。