フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ジェットストリーム・3

ジェットストリームに関しては、あらかた昨日のとおりすがりさんのコメントで述べられていたことに尽きるかもしれません。
「シンプルがゆえに、誰でも出来そうなところが罠」なんでしょうね。
でも、この表現、コミュニティFMにも言えるかもしれません。
コミュニティFMはシンプルがゆえに、誰でも作ろうと思えば作れるところが罠」というように。
あれなら、自分でもできると思ってしまうから、コミュニティFMのビジネスモデルがなかなか生まれないのかもしれません。
これは私が何度も繰返していることですが、既存のラジオ局のビジネスモデルなんて、代理店との共同作業があるから成り立っているわけですし、ローカル局になるとキー局からのネットがあるから曲りなりにも成り立ってきたのだと思います。
代理店には相手にされない、キー局は存在しない、コンテンツはチープではビジネスの成立する基盤がなさすぎるというのが、放送業界人のコミュニティFM観ではないかと。
新たにコミュニティFMに参入される方々の真意はどこにあるのでしょうね、不思議で仕方がない。
さて、一昨日お約束した、おいしいジェットストリームの作り方の話でもしましょうか。
一言でいって、「ジェットストリーム」を正面から作ろうとしないことです。
同じ物を作ろうというのは、絵画の贋作を描くのと同じ。
あるいは、習字のお手本を上からなぞるようなもの。
そんなものに感動する人はいないのではないでしょうか。
ジェットストリームを作られた方には、構成の中にその人の必然性があるわけです。
その必然性がリスナーに支持されたのですから、その必然性を持たない人が同じような構成をしてもリスナーの心を打たないのは当然でしょう。
同じ物は2つもいらないのです。
ジェットストリーム」を越える質のある番組を自分で作り出すか、意識して「ジェットストリーム」を少しずつずらしていくというのが一番理解を得られるかもしれません。
少しずつずらすというのは、例えばどういうことか。
それは、ジェットストリームがあまりかけないジャンルの曲、たとえばマンボやタンゴとかギターだけの演奏(特にエレキ系)とか、コンピューターサウンドとか。
イージーリスニングマントバーニとかフランクプウルセルなどのようなストリング系に限定しないことです。
私の好きなマーチばかりをかける「ジェットストリーム」があってもいいし、映画音楽をテーマのコンセプトごとに特集してみる「ジェットストリーム」があってもいい。
リスナーから「この番組はちょっと作り方がジェットみたいだけど、選曲は少し変っていて面白いな」と思われれば成功かなと思うわけです。
あれをそのままやったら、いくらそっくりに作っても誰も評価してくれません。
などと思ったわけですが、皆さんのご意見はどうですか?


※「ジェットストリーム」も城達也さんがおやめになってから、色んなジャンルの音楽(特にポップス系)を交えるようになりましたが、かえってリスナーが逃げたような印象を持ちました。今はいわゆるイージーリンスニング系を主にされておられるようですが、それでも昔のようなシンプルなストリングを中心にしたイージーリスニングの方がリスナーが増えるのではと思わないでもありません。
「スクール」と「ラジアン」の間に、「ジェット」を置く編成センスには私も少々驚いてはおりますが。