フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

ラジオCMを作ろう・6

2007-10-18のこの欄で、RABJのCM好感度調査の話をした時に、1位コスモ石油には疑問だという趣旨を書いた。
イメージ広告は、確かに芸術点は高いが訴求力はどうなんだろうと思うからだ。
広告、とりわけラジオスポットなんて、実際に商品が売れて何ぼではないだろうか。
それなら、リポビタンDのほうが優れている、まあ、そういう話をしたわけだ。
それと同じような感想をACC CMフェスティバル等の広告賞にも持つ。
選ばれるラジオCMは、確かによくできている。
鑑賞に値するというか、作った人たちの心も伝わってくる。
だが、一体そんなスポット、どれだけラジオで流れたのだろうと思うのだ。
賞取り用に作られたスポット、そんな感想すら持ってしまうのだ。
何故、ラジオで流れないか。
それは、商品購買行動に結びつく要素がどうしても劣るからではないのだろうか。
もう一つ、思い出したことがある。
FM局で流れていた松下電器のスポットだ。
夜の9時、10時、11時のステブレで、毎日50秒間の長秒数スポットが流れていた。
それらはストーリーを持っていて、9時台で話が始まり、10時台で話が展開し、11時台で話は収束するというものだった。
当時の松下だから、Technicsのイメージ広告だったと思う。
まあまあ面白かったが、FMというのはイメージ広告戦略の重要なツールであった時代だったので、成り立ったような話である。
FMの営業マンからすると、一番の人気のある時間帯に50秒間もスポット枠を占有され、他のクライアントの要望にこたえられなかったのが残念だった。
というか、あれさえなければ、もっと高いカロリーのスポットを入れられたのにと思ったりしたものだった。
いいコマーシャルというのは、確かに独創的で、芸術的なものを思われがちだが、実際にはそういうラジオCMは自己満足に陥る危険性を持っているのではというのが今日の私の感想だ。
コミュニティFM規模のクライアントの方は、決してこのような芸術点の高いスポットを望まれないほうがいいと思うのだが、皆さんのご意見はどうだろうか。


さて、これから私は福岡に向かい、火曜日まで滞在する。
いくつかの商談をかかえているのだが、時間があれば福岡のコミュニティFMを少し見学しようかと思っている。
思いついたことがあれば、またこの欄で書く予定。
ただし、明日は日程がこんでいるので、この欄への書き込みはお休みするつもり。
では、今度の火曜日に。