フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

スポンサーのつく番組・4

「こういう商品だったら、だれそれが買いますよ。」という表現を、私はどれだけ営業時代に使ったかなと考えてみた。
私の4年間の営業時代に売ったレギュラー番組は7〜8ぐらいだろうか。(帯番組2含む)
スポンサーの宣伝担当と仲良くなって、遊び感覚で作った番組が2。
代理店がスポンサーに入り込んで企画を作り、無理やり制作に押し付けた番組が2〜3。(営業の私も、それほど乗り気ではなかった番組だ。)
編成が企画して、何とか売ってくれといわれて真剣に営業をした番組が2。(悲しいかな、編成主導の番組はスポンサーフォローがおざなりで大抵半年から1年で終了する。)
知人の音楽業界人が趣味と実益を兼ねて企画し、クライアントをつけて持ち込んできた番組が1。
これらの中で、「こういう商品を作ってくれ」と言って、編成がまともに作った番組はほとんどないことに気づく。
番組の中で、どれだけスポンサー・ニーズを満たすか、スポンサー・フォローをするかというのが、作り手側の意識にさほどないのも気になるところだ。
スポンサーのフォローは、営業のすることだろうと言われるかもしれないが、スポンサーは番組を通じて商品のイメージアップをはかったり、ブランドの浸透をはかったり、お客さんに買物に来てもらったりする為に金を出しているのである。
ただ、CM枠にスポットを流すことで満足しているわけではない。(それでいいなら、PT番組のスポット提供で十分である。)
制作する金を貰っていて、スポンサーへの配慮をしないなんて話はなかろう。
営業のように宣伝担当を接待しろ、代理店を接待しろ、なんてことは必要ない。
スポンサーが少しでもイメージアップするように、番組の中にスポンサーのターゲットである層をより多く獲得できるような企画を考えるとか、聴取率を少しでもアップさせるためにはどうしたらいいか等を考えてほしいのだ。
スポンサーが喜ぶ番組というのは、自製品がターゲットにどれだけ浸透するか、どれだけ認知されるか、そしてどれだけ売れるかに貢献する番組であることは言を待たない。
そんなの知ったことかという意識を制作が持つとしたら、もはや民放としては自殺行為ではないかと思うのだ。
ラジオはまだまだクライアント・ニーズを掘り起こすことができるメディアだと思う。
しかし、作り手側が自分のニーズを優先して作った番組を無理やりクライアント・ニーズにあてはめようとしても失敗するのは目に見えている。
民放の原則をどれだけコミュニティFMの方も理解されているか。
明日もそのあたりの話に言及してみたい。