フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

雑談・問題意識

ラジオ関係者とラジオの問題点について話した。
今何故ラジオは衰退しているかという私の疑問に対して、関係者の方はおよそ次のように答える。
「やらないといけないことを誰もやらないからだ。」と。


聴取率が上がらないのは、制作者がさぼっているから。
何も学ばないまま、毎日同じことを繰り返しているだけ。
営業の売上が上がらないのは、営業マンがさぼっているから。
何も考えないまま、居心地のいい代理店ばかり行って仕事した気になっているだけ。
局のイメージがアップしないのは、編成の広報がさぼっているから。
インターネットによる広報の仕方もわからぬまま、昔と同じことを繰り返しているだけ。
社業が発展しないのは、経営陣がさぼっているから。
ろくすっぽ決算書も読めないくせに、えらそうに中途半端な経営哲学をふりまわしているだけ。


この論理、他のジャンルにも使えそうだ。
担当者がさぼっているから、何とかがダメなのだというのは、確かに人の共感を得られやすい。
しかし、私的にはこういう論理は結局何も語っていないに等しい。
先ほどの関係者の話にあった「やらないといけないこと」というのは、そも何なのだと言いたい。
抽象的に指示を出しても、受けたほうは一番楽で、それらしい作業をしようとするのが普通だ。
だから、指示をするなら具体的に「何をどうしろ」と言うべきなのだ。
「どうして?」「どうやって?」、指示された方は色々な疑問を返してくるだろう。
指示した方がこの疑問に対する答えを持っていないから、「やらないといけいないはずのことを誰もやらない」という結果になるのではないだろうか。
コミュニティFM関係者と話をしている時、私は経営者の方の問題意識も現場の方の問題意識もだいたい理解できていると思う。
その問題意識が正しいかどうかは、第三者の私には判断できないことが多いが、それがどういう意識構造となってその人を悩ませているかが理解できるのだ。
だから、私は関係者と話をしている時、あまり反論はしないことにしている。
私の中では、そんな考え方はしないが、貴方がそう思うのは多分組織の中にそういう問題意識があるのだろうと思うからだ。
郷に入れば郷に従えというが、各局には各局の特有な事情がある。
コミュニティFMはこうでないといけないとか、今やっていることは間違っている、考え方は間違っているとは面と向かっては言わないようにしているわけだ。
ましてや、誰それがさぼっているからうまく行かないなんて、言うだけ無駄だと思っている。
皆さんはそうは思われないだろうか。