フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

供給過多・3

皆さんからのコメント、本当にありがとうございます。
やはり現場の方、コミュニティFMの関係者の方の指摘には学ぶことが多いのも事実です。
今後とも、私の大きなお世話におつきあいいただければ幸いです。


ところでラジオを供給過多だと思っているのは、何もリスナーだけではありません。
民放ラジオの生命線であるクライアントの中では、尚更それを感じておられるようです。
「ラジオの出稿?いや、もういいですよ。これ以上新たに提供することは考えられません。」というのが実情ではないでしょうか。
「実は、ナイター中継もそろそろいいかなと思っているんですよ。」という方も。
ラジオのキラーコンテンツが、単なる普通のコンテンツに格下げされている、ラジオから客が離れるというのは、こういうことだったのかもしれません。
RABJ(日本ラジオ広告推進機構 )という民放ラジオのプロモーションを積極的に行っている組織があるのですが、そのやり方は、ラジオの味方、ラジオのファンをどうやって作っていくかに精力をそそぐということのようです。
ラジオの好きなクライアントの発掘といいますか、ラジオはこんなに楽しいんですよ、是非クライアントも番組提供を通じて一緒に遊んでくださいという啓蒙活動といいますか、私も大変注目しながらRABJ発行のメールマガジンなどを購読しているわけです。
ラジオはもはや供給過多、ただクライアントにラジオの出稿をお願いするのでなく、一緒に楽しいラジオを作りましょうという姿勢が大事なのではと私も思います。
受身のクライアントには、もはやラジオへ出稿するインセンティブは働かない、多分そういうことなのではないでしょうか。
ただ、残念なことにRABJの関心は今のところコミュニティFMに行っているようには見えません。
広域ラジオ局で精一杯、コミュニティFM規模のラジオ局の動向まで面倒は見られないというのが本音のような気がします。
前にも強調したと思いますが、ラジオ局のマーケティングを考えてクライアントに広告計画を提供してきたのは広告代理店なのです。
ラジオ局は、代理店の求めに応じて媒体資料を提供してきたのであって、自分達で企画開発してきたものというのは本当に少ないというのが実情なのです。
だから、全く広告代理店の協力を得られないコミュニティFMマーケティングが成立するのは至難の技というべきでしょう。
どうやればコミュニティFMの番組が売れるか、スポットが売れるか、自分達だけで答えを出せるとは私にはとても思えないのです。
ラジオはラジオであるがゆえに売れる、確かにそんな時代もあったのかもしれません。
今は、それはとても無理です、ましてコミュニティFMだと・・・。
はたして、これからコミュニティFMマーケティングしてくれる広告代理店が生まれてくるでしょうか。
私は、どうしても懐疑的にならざるをえないわけです。