フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

供給過多・2

供給過多の典型というと、やはり公共事業関連企業だろうか。
毎年、国だけでも3%予算をカットしていくという。
地方自治体のカットもそれに準じるようだから、これらの企業がある程度淘汰されることは必然だろう。
景気が上向き加減と喧伝されていても、地方ではほとんど実感できないというのもむべなるかなである。
総じて、国の補助金や政策で維持されている産業の大多数が供給過多といえるかもしれない。
本来なら、市場からの退場を勧告されるはずの企業が、制度的な恩恵によって生き長らえているわけだ。
たとえば北海道の夕張市のように、実際にっちもさっちも行かなくなって、初めてビジネスとして成り立たないものの排除が始まるようだ。
公共性の名の下に保護されてきた産業、国は明らかにそれらを市場から退場させる方向へと舵を切り始めた。
すべては国家財政のプライマリーバランを均衡させるためなのだろう。
さて、コミュニティFMである。
私はラジオは、もはや供給過多になりつつあると昨日断じた。
財政を維持できない企業=局は、速やかに放送を中止したほうがいいと思わないでもない。
いや、ラジオはまだまだ独占産業である。
電波を割り当てられるのは、そうは言っても圧倒的少数であり、独占的地位にあるはずだという人もいるだろう。
だから、経営者の創意工夫で、まだまだ経営は維持できるはずだという考えもわからないでもない。
工夫次第でラジオ局はまだまだビジネスとして捨てたものではないという意見に反論するつもりはない。
ただ一点強調しておきたいのは、従来のようなビジネスモデルを相変わらず希求するだけでは、ラジオの復活はありえないということだ。
「放送局なんか、普通にやっていれば誰でも儲かる」という時代は確実に去りつつあるのだ。
特にラジオ局は、まずもってその洗礼を受けているというべきか。
そこへ、遅ればせながら参入してきているのがコミュニティFMではないかと思うのだ。
広域局よりはるかに悪い条件で参入してきて、同じようなビジネスモデルで利益を出そうというのは、あまりにも無謀というべきではないだろうか。
コミュニティFM側に、新しいアイデアがあるならかまわない。
あらためて強い営業をしなくても、どこかから放送を維持できるだけの費用が供給されているのなら、これも問題はないだろう。
しかし、この状況がいつまで続く?
いつ上昇スパイラルにコミュニティFMを乗せることができる?
みなさんのご意見はどうなのだろうか。
明日も、この問題を違って視点から考えてみたい。