フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

雑談・日本語検定

TBSテレビのワイドショー「朝ズバ!」で日本語検定が取り上げられていた。
東京書籍が6月に始めたイベントで、10月に第二回検定があるという。
出題範囲は、日本語を的確に理解し、表現するために必要となる敬語、文法、語彙、表記、言葉の意味、漢字など幅広い領域に及ぶと表記されていた。
正しい日本語という言い方には個人的には少し抵抗はあるのだが、昨日も書いたように「あまり品のない言葉が共有されるようにはなってほしくない」のは事実なので、こういうムーブメントは支持したいと思っている。
しかし番組の中のインタビューで、日本語が乱れていると指摘していた中年男性が「気が置けない」などの意味を間違えていたのはご愛嬌だった。
私も偉そうなことはいえないが、よく放送でも間違った使い方をしているのを聞くと少しイライラしたりするのも事実だ。
「気の置けない人」を「気を張って付き合わないといけない人」のように解釈する人は多いが、私のように日常的に使っているものにとっては、何て間違いをするのだと思ったりする。
気の置けない仲間と一緒に朝まで飲んだりするとしたら、気を使わないといけない仲間であるわけないのだ。
先日も、民主党の菅さんが、「私では役不足ですが・・」と言ったのには目が点になった。
役不足は「役の方が不足している、本人の方がずっと上」というニュアンス。
他人が言う言葉であって、自分で役不足とは言わない。
能力不足と間違って使っているのだろうが、考えてほしいことだ。
「流れに掉さす」もよく間違って使う言葉のひとつだ。
流れに掉さすのは、邪魔をすることではない、その流れにうまく乗ることを言う。
「そんな流れに掉さすようなことはやめてほしい。」と言われると、私の方がわけがわからなくなるのだ。
「協力することには吝(やぶさ)かではない。」という言葉も私はよく使うのだが、この吝かもなかなかニュアンスが伝わらない。
いやいやながら、協力するということではない、喜んで協力するという意味なのだ。
だが、人によっては、何をもったいぶっているんだと受取られたりする。
そのうち、誰も使わなくなるのかなと寂しい気持になる言葉のひとつだ。
よく意味が間違われる言葉といえば、他に「情けは人のためならず」というのもある。
情けをかけるのは結局は自分のためになるから、他人にはやさしくしなさいという意味なのだが、「情けをかけたらその人のためにならない」という解釈がされていたりする。
ま、それならそれでいいさという気にもなるが。
放送業界に身をおいている人は、ただ言葉の間違いはどうでもいいというわけにも行かないだろうが、あまり杓子定規にならず、流れに身を任せることも心すべきことかもしれないと思ったり思わなかったり。
何か、こういう話をしていると、自分でも頭の中が混乱したりする。
汚名挽回」と言う言葉、「汚名返上」と「名誉挽回」が合体してできたのだろうが、間違っていても何となく味があるような気もするし。
そういうことで、私も一度、日本語検定を受けに行こうかなと思い始めている。
最初は3級ぐらいからのほうがいいかな、2級受けて落ちたらかっこ悪いし・・・。