フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMはファーストフード?

2005-10-16http://d.hatena.ne.jp/from3/20051016)で、私はラジオ大阪の名ディレクターだった中西ディレクターのことを書いた。
中西ディレクターが作る番組は、ただ聞いているだけの私にもわかった。
独特の味があるというか、ラジオ的な面白さがにじみ出ていたのだ。
そんなディレクターは多分、全国のラジオ局にもおられただろう。
ひょっとするとそれは、アートの世界というよりも職人の世界かもしれない。
料理に例えてみよう。
素材も同じ、調味料も同じ、道具もみな同じであっても、味の達人の作る料理はまるで違うなどとよく言われる。
職人は、素材のよさをどう引き出すかを工夫し、道具の選び方、使い方にも最新の注意を払っているという。
ラジオのディレクターも同じなのだと私は思う。
同じタレント、同じレコード、同じ機材を使っていても、名ディレクターの作る番組はどことなく違うのだ。
ラジオ番組なんか、誰が作ってもそんなには違わないと思われる人も多い。
番組なんか誰でも作れる、とにかく頭数だけそろえればいいのだという。
ディレクターなんか、タイムキーピングしていればいいのだ、後は出演者が適当に喋ってくれるし、時間が足りなければ音楽でもかけていればいいという声も聞く。
もし、これが料理の世界だったら、そんなもの誰が食べるのだろうという疑念も出てきそうである。
番組の作り方をマニュアル化することは、番組をファーストフード化することに他ならない。
食べ物としては無難だし、それほど当たり外れもない。
そんなにスキルもいらないし、ノーハウもいらない、コミュニティFMにはぴったりだという考え方も生まれよう。
コミュニティFMの理想形態は、ファーストフード化。
それもできない時間は、冷凍食品(ミュージックバードorJ−WAVE)で埋めるとか。
とにかく、適当に見様見真似で料理して、リスナーにとんでもないものを出すよりはましなのかもしれない。
素人料理よりは、ファーストフードの方がまし?
しかしねえ、できれば腕のたつ職人はほしいよねえ。
ありあわせの材料でも、手際よく調理してオンエアにのせる。
アットホームな味、ひとときの小さな癒し。
そんなラジオが、コミュニティFMにあってもいいはず。
うまくはいえないけど、私が求めるラジオの味というところだろうか。
舌足らずで申し訳ないのですが。