フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

役に立つラジオ

柏崎のコミュニティFMの奮闘の模様を、今日の東京新聞が伝えている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007071890074627.html
総じて好意的な記事で、災害時に役立つメディアはラジオだということが行間からにじみ出ている。


 「食べ物はどこでもらえるの?」
 こんな地域住民からの電話や携帯メールによる問い合わせに放送で答えているのは、「柏崎コミュニティ放送」が運営する「FMピッカラ」だ。
 16日午前の地震発生時、柏崎市震度6強の激しい揺れに見舞われた。同局は、発生直後から24時間生放送を続けている。食料や給水車の到着状況、営業中のコンビニエンスストアやスーパー、飲食店の炊き出しなど地域密着の詳細な情報を提供する。
 同局は、スタジオのドアが半分しか開かなくなるなどの被害はあったものの、放送設備は無事。停電も免れた。10年ほど前から、市の協力で市庁舎内に放送機材を常備していることもあって、災害対策本部の情報や市長コメントも生放送。在日外国人向けに、余震への警戒や避難所の案内などを中国、ロシア、英語の3カ国語で流す。
自治体は、これを読んでコミュニティFMの存在価値を再認識してほしいと私も思った。
問題は山積していても、肝心な時に役に立つのはラジオなのだから。
先日とりあげた清水克彦さんの「ラジオ記者、走る」(新潮新書)にも、次のような表現がある。
「いざという時、テレビは瓦礫の中だ。新聞も配達する手段がなくなっている。近頃ではテレビ付き携帯電話という手があるが、すぐバッテリーが切れてしまう欠点がある。その点、ラジオならどこでも聴けて電池の消耗は少ない。身を守るには、もっとも適したメディアなのである。」
ラジオは、今後アナログからデジタルに移行するという話だが、今のところデジタルラジオはそこそこ電池を食うのは事実だ。
しかも、取り扱いが少々ややこしい。
災害時には、まだまだアナログ・ラジオの方が扱いやすいといえるだろう。
無理してデジタルラジオなど推進しなくとも、今のままでいいじゃないかという人たちの気持もよくわかる気がするのだ。
確かにデジタルラジオなんか、誰が望んでいるのだろうか。
私も少し考え直さないといけないかなと思い始めている。