フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

現場の不平について・2

昨日は現場からの不平に対して、管理者はどう対処すべきかみたいな話をした。
プロセスに口出さず、結果に口を出せというのが私の意見。
もちろん、相手が箸にも棒にもかからないような人材だった場合にはあてはまらない。
というか、放送マンとして不適格なものを採用すること自体が間違っているのだが。
だから管理者からするなら、現場の不平に対応するのはかまわないが、せめてスタッフ選定の人事権はくれというのが本音だろう。
能力を度外視した情実人事が跋扈すれば、コミュニティFMのような少数精鋭を標榜する組織はひとたまりもないはずだ。
コミュニティFMは、基本的に少数の管理者の下に制作スタッフ(出演者を含む)が存在している。
制作スタッフはボランティアであったり、若干でもギャラが支払われているプロだったりする。
その体様は千差万別で、対応する管理者も一筋縄ではいかない。
その中から出てくる要望に一々対応できないし、銘々が勝手なことをやっていたら秩序も何もなくなる。
現場のプロセスに口出すなというのも、相互の信頼関係あってこそである。
誰が何をやっているのかわからない、それが正しいのか間違っているのかも判断できないとしたら、管理者にできることは、一律に現場を規制するしかないのだ。
管理者に余裕があれば、スタッフがどれだけいようと対応することは可能だ。
しかし、今のコミュニティFMの状況は、日常のデスクワークも含めて瑣事な業務で一杯だ。
制作者の自由度を上げると言うことは、管理者の精神的な業務を増やすことにほかならない。
そんなキャパシティはコミュニティFMにはない。
余裕がないから、現場の混乱に対して管理者は臆病にならざるをえないのだろう。
これは理解はできる。
番組の作り方も画一的で、ルールにそったやり方をしてもらえれば、それだけ管理者の業務は軽減されるものだ。
オートメーション工場のように、マニュアルにそった反復的作業に近づけば近づくほど、効率的な生産が達成されるのだ。
少ない管理者で、生産現場をハンドリングするには、この方法しかないではないかという気持ちもよくわかる。
だが、放送局は本当にそれでいいのか。
それで、リスナーは満足するのか、顧客は納得するのか。
コミュニティFMからは面白い番組が生まれないとしたら、原因はそのあたりにもあるのではないだろうか。