フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

現場の不平について

私が現場の人からよく聞く不平は、番組などで建設的な提案をしても、上の人はほとんど対応してくれないということだ。
こうすれば面白いはず、こうすればもっとコミュニティFMに地域の人が興味を持ってくれるはず。
とりあえず番組内で自分なりに企画してやっていたら、とたんに上の人からチェックが入る。
そういうのは、個人の判断で勝手にやらないでくれ。
でも、こうしたら面白いと思うし、皆さんも興味を持って聞いてくれるかもしれないし。
だったら、まず私に相談してくれ、君のための放送じゃないんだから。
現場の人間は、ここでやる気を少しなくしてしまう。
そんなの一々相談しないとだめなのか、編成方針を著しくゆがめるならまだしも、これぐらいの自由度はあっていいのではないか。
第一、上の人に相談して、的確な指示ができるとは思えないのだが。
私の意見はこうだ。
ここで一番問題なのは、現場の人間が白けてしまうこと、言い換えればテンションが下がる、モチベーションが下がるという危険性である。
放送で一番大事なファクターは、マンパワーだと私は思う。
個人の個性や実力を最大限引出し、できるだけ完成度の高い番組を作ってもらうことである。
せっかく自分の最高の能力を使って番組を作ろうと思っても、それを否定するような環境になればやる気を奪うのは目に見えている。
自由きままに番組を作らせろと言っているのではない。
能力を出そうとしているときは、邪魔をしてはいけないと言っているのである。
人間は単なる機械ではない。
創意工夫が出来る環境におけば、ひとりでに最高の能力を発揮するものなのである。
結果に対して、何らかの指導をするのはかまわないが、プロセスにおいて余計な口出しをするのは百害あって一利なしだと私は思うのだ。
放縦を奨励はしない。
しかし、最大限の自由を与えること、それこそがクリエイティブな世界での管理者の義務ではないだろうか。
上に言っても、否定されるだけだという印象を現場にもたれるようでは管理者失格である。
コミュニティFMに必要なのはマンパワー
それをどう引き出すか、小さい組織が一番意識しておかないといけないことであろう。