フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

人事と金・5

放送局の社員の年収ってどれぐらいだろうか。
キー局だと、中堅クラスで2000万という話だ。
30歳なら1000万あるかないかという噂も聞く。
確かに私も30歳の頃は、それに近い数字だった。
基本給などは、他の産業と大して違わなかったのだが、制作現場だと残業代が半端じゃない。
しかも、ボーナスが別に12ヶ月(!)分支給される。
新入社員の時、心底びっくりした。
とんでもなく大金だと思っていた100万円がボーナスとして支給されるなんて、夢のようだと思ったりした。
放送局はそんなに儲かる産業なのだ、そりゃ、入社するのも楽じゃないはずだと他人事のように考えていた。
放送局は儲かる、しかも社員もそれほど雇う必要はない、なるほど社員一人あたりの給料が高いはずだ・・・。
しかし、少し考えてみると、この論理はおかしいのに気づく。
社員をそれほど雇わなくても放送局は維持できるというのは、半分嘘だと思う。
実際に放送局に行けばそれがわかる。
ラジオ局で社員が50人だとしたら、実際に局で社員のように働いている人は何人いるだろうか。
社員の2〜3倍はいるのではないだろうか。
社員だけでは放送局は維持できない、それ以上の不安定な身分の従業員、派遣社員フリーランスの労働者がいていこそ、毎日がまわっているのである。
例えば、人件費を100とすると、社員にその半分の50が支払われ、残りの50が社員以外の労働者に払われているというのが実情ではないだろうか。
社員が年1000万もらっているとするならば、社員以外は300〜500万しかもらえないということになる。
それでも、もらえるだけまし、好きなことをしているのだからなんて声も聞く。
社員は、好きなことができるわけでもないし、色々と拘束されるから、ある程度給与が多くても仕方がないという意見もある。
色々問題はあるかもしれないが、それが日本の放送局の構造なのだからと言われれば、私も釈然としないが納得せざるをえないかなと思う。
でも、やっぱり何かおかしいのだが・・・。
コミュニティFMって、ある意味この構造の縮小版のような気もしないでもない。
社員の給与って、多分300万前後、すなわち放送局の社員以外の従業員クラスなのだろう。
で、コミュニティFMの社員以外の方への支払は・・・。
ボランティア?あ〜それもしかたないですかねえ。
でも、この業界、本当にこれでいいのだろうか。
放送局が儲かるといっても、実際はたいしたこと無いんじゃなかろうか。
皆さんはどう思います?