フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

コミュニティFMとコンサルタント〜サテスタって必要?

コミュニティFMには意外とサテスタがあったりする。
サテスタ、サテライトスタジオである。
目抜き通りにあり、ラジオの現場を実際に見てもらおうという意図で設置されているようだ。
前にも書いたが、「invisibleはvisibleに、visibleはinvisileに力を入れる」のが一つの戦略。
ラジオはinvisibleであるから、いかに放送を目に見える形に変えるが重要というわけだ。
サテスタは目に見えるわけだから、メディアの訴求力を補完するアイテムとして提案されているのだろう。
だが、実際に稼動させてみるとわかるが、サテスタほど効率の悪い設備はない。
現場的に使い勝手が悪いことは当然だろう。
なにしろ、外に見せても何ら支障がないような扱い方をしないといけないわけで、作り手としても余計な神経を使うし、警備面などでもリスクはある。
24時間使用できないこともないが、それほどの価値もない。
よくTFMの渋谷スペイン坂スタジオで何千人と人が集まったという記事が出るが、年に2〜3回あるかないかである。
並みのゲストの日には、10人そこそこのファンがいるぐらい。
ゲストがいなければ、表には誰もいないということもざらである。
キー局の番組でさえそうなのである。
コミュニティFMのサテスタに集客力があるとはとても思えない。
何故にそんな幻想をサテスタに持ってしまうのだろう。
放送局がそこにくれば、人が集まると何故簡単に思ってしまうのだろう。
サテスタは集蛾灯ではない。
灯りがついていれば人が集まってくるというのなら、赤提灯の飲み屋の方がよほど人を呼ぶだろう。
普段のサテスタなど退屈なだけである。
サテスタというだけでは、集まった人に何のインセンティブも与えられない。
維持費はかかるし、その費用は回収できないし、何故こんな設備を作ったのかと思っておられるコミュニティFMも多いに違いない。
だから、私はコミュニティFMにサテスタを推奨しない。
いや、県域局にだって同じだ。
金が余って仕方がないなら道楽で何を作ってもかまわないが、効率を重視するならサテスタのことなど忘れなさいと言いたい。
見栄えのするものは金食い虫。
市民会館などを見ればおわかりになるはずだ。